秋も深まり、朝晩の冷え込みもだいぶ厳しくなってきましたね。標高の高い山ではそろそろ紅葉も見頃になってきました。この事務所のある近辺の植物も、秋の色に少しずつ染まってきています。

 "FOX FACE"(フォックス・フェイス 写真左)と呼ばれるこの植物。名前の通り、きつねの顔のような実がなる植物で、近くの畑に植えられていました。事務所の窓から見える小川には、帰化植物の「セイタカアワダチソウ」(写真右)が、黄色い花を豪快に咲かせているのをみることができます。

 星空の方も、西の空に居すわっていた夏の星たちが少しずつ姿を消していき、代わりに東の空からは冬の星座たちも顔を見せるようになってきました。11月10日ごろの星空のようすを見ると、今年は春からずっと見え続けている火星が、宵の南西の空にまだひときわと明るく輝くが見えています。火星は今年6月に15年ぶりの中接近となりました。詳しくはこちらのページをご覧ください。また、西の空には夏の星座の名残が輝いています。天頂の西よりには夏の大三角があり、その間を流れる天の川は南西の地平線に流れ込んでいます。その天の川を反対に北にたどっていくと、秋の代表的な星座の一つのカシオペヤ座のW字に並んだ星を見つけることができます。
 一方、天頂には「秋の四辺形」のペガスス座やアンドロメダ座が見え、そのまま南の空に目を移すと1つだけ明るく輝く一等星「フォーマルハウト」を見つけることができます。さらに、東の空には冬の星座の筆頭となって昇ってくるおうし座が見え、一等星アルデバランやすばる・ぎょしゃ座のカペラと一緒にと並んで土星の姿も見えています。土星は望遠鏡で見ると丸い本体のまわりをくるっとドーナツ状の環が取り巻いている様子をみることができます。
 もう少し夜が更けてくると、オリオン座も東の地平線から姿を見せはじめ、そのちょっと北側からいっしょに木星も昇ってきます。木星は、望遠鏡で見ると左の画像のようにしま模様をみることができます。また、低倍率の望遠鏡やちょっと高めの倍率の双眼鏡でみると、木星のまわりをまわっている「ガリレオ衛星」と呼ばれる4つの衛星が、一直線に並んで見えるでしょう。

 今年の秋から冬にかけては、これらの惑星たちが観望の好機を迎えています。土星の環や木星の縞模様は、口径6cmクラスの望遠鏡でも見ることができます。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径6cmですから、充分楽しんでいただけると思います。

 この他にも、秋から冬の夜空には望遠鏡で見て楽しい天体がたくさんあります。山の上など空が暗く空気の澄んだところに行くと、夜空のところどころに光のしみのように見える雲のような天体を見つけることができます。そこに望遠鏡を向けてみると、それが無数の星のかたまりだったり、また雲のように淡く広がった天体だったりします。

 たとえば、カシオペヤ座のちょっと東寄りの天の川の中にも、光の「しみ」のようなものが見えるはずです。ここに望遠鏡を向けると、右の画像のようなたくさんの星たちがあつまった「星団」というものを見ることができます。この天体は「二重星団」と呼ばれていて、私たちの太陽系に比較的近いところにある2つの星のかたまりです。木星や土星は地球と同じ太陽系の星ですが、この二重星団はそれよりもっと遠くの星たちなのです。

 ほかにも、二重星団の少し南の星の少ないところにも1カ所、またオリオン座の3つ星の下にも、同じような光の「しみ」を見つけることができます。是非そこに望遠鏡を向けてみて、あなたの目でその存在を確かめてみてください。数百万年の時を越えて宇宙からやってきた星たちの光を見ることができるかもしれません。

 そして、この秋の天文イベントとして忘れることができないのがしし座流星群です。毎年11月18日前後に出現している流星群なのですが、1998年から急に有名な流星群になりました。1999年には世界各地で流星雨が観測されています。その時のに撮影された画像の一部はこちら(スタークリック!2000年秋号収録)に掲載されています。

 昨年は月明かりの影響であまり見えないと予想されていましたが、それでもかなりの数の流星を見ることができましたから、今年のしし座流星群も決して見逃す手は無いと思います。左の画像(クリックすると拡大します)は、11月18日の午前2:00頃の東の空をシミュレーションしたものです。「輻射点」と書かれたところを中心に、流星が四方八方に飛ぶ様子を見ることができるかもしれません。

 流れ星は夜空さえ見えればどこでも見えるはずですが、実際には夜空が明るくて見えない場所もあるかもしれません。そこで、なるべくたくさんの流れ星を見るために、次のポイントに注意して、場所を選んで眺めてみてください。

●大きく空が開けている場所を選ぶ
 流れ星は空のどこに飛ぶか解りません。ですから、なるべくたくさん「空」が見える場所のほうが、よりたくさんの流れ星を見ることができます。例えば山の上とか川の土手の上・ビルやマンションの屋上などが良いでしょう。今回のしし座流星群では、とくに東の空が開けている場所を選ぶと良いでしょう。
●周囲に明るいものが無い
 流れ星は、短いと1秒足らず、長くても数秒ととても早くて、暗いものも多く流れます。まわりが街灯やネオンなどで明るい場所では、星の光を消してしまって、一瞬で消えてしまう流星を見つけることができなくなってしまいます。なるべくまわりに光を出すものが無くて、空の暗い場所を選ぶようにしましょう。そのかわり、懐中電灯を必ず用意することや、ひとりで行動したりしないように注意しましょうね。また、どうしても光りがある場所で見る場合には、直接その光が目に入らないように、木や建物・車などの影に入るようにして見ることも大切です。
●なるべく多くの時間空を見上げる
 流れ星はいつ流れるか解りません。ですから、なるべくたくさんの時間空を見ている方が良いことになります。でも、一晩中星空を見上げるのはなかなか大変です。なるべく楽な姿勢で星空を見上げられるように、安全な場所で寝袋などにくるまって見上げるのがいちばん良い方法です。どうしても一晩中星を見ることができないという場合は、11月18日の明け方2:00〜4:00と、19日の明け方2:00〜4:00が最も流れ星が多く見られると予想されている時間ですから、なるべくその時間には夜空を見上げるようにしましょう。でも、あえてもう一度書いておきますが、いつ流れ星が流れるかは、ほんとのところはわかりません(笑)から、なるべく多くの時間空を見るようにしましょう。
●天体望遠鏡は必要ない
 望遠鏡の販売店がこういうことを言って良いのかわかりませんが(笑)、流星群を見るのには、天体望遠鏡は必要ありません。いままでも書いてきたとおり、流星はいつどこに現れるか解りませんから、望遠鏡で狭い視野を狙っていても見ることはできないのです。皆さんの目でそのまま夜空を見ていただき、たくさんの流れ星を見つけてください。でも、それだけでは長い夜は飽きてしまうという方は、是非望遠鏡や双眼鏡を使って星空を楽しんでくださいね。宇宙の広さをきっと実感していただけると思います。

※このページの木星と土星の画像は、20cmシュミットカセグレン望遠鏡にデジタルカメラを取りつけて撮影したものです。二重星団の画像は恒星の位置データを元に望遠鏡をのぞいたときのイメージににシミュレーションしたものです。

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