昨年(9/27)の仲秋の名月


 今年の仲秋の名月は9/16です。去年(9/27)もヨーロッパや北アメリカでは皆既月食として見ることができましたが、今年はその様子が日本で見ることができます!。

月食ってなぜ起こるの?

 月は、太陽の光を反射して光っています。地球上で見ることができる月の姿は、太陽の光に照らされることによって見ることができるわけです。月食は、その月に地球の影が映る現象で、太陽・地球・月が一直線上に並んだときに起こります。従って、地球上からは必ず満月のときに起こることになります。
 太陽・地球・月のそれぞれの位置関係により、月の全部が隠れるときと、一部しか隠れないときがあります。今回は月全体が地球の影にすっぽりと入ってしまう「皆既月食」という現象が起こります。
 満月だった月が少しずつ地球の影に隠れながら欠けて行き、月全体が陰に隠れるころになると、影の部分が少しずつ赤みを帯びてきて、全体が隠れると、不気味な赤銅色に変化します。やがて影から出て来た月は、少しずつ元にもどり、影から全て出ると、再びもとの満月に戻るというわけです。

いつ、どう見えるのでしょう?

 今回の月食は,日付が変わったその夜の夜明け前2:08から。西の空に傾いた月の、上やや右の方から欠けはじめます。約1時間かけて比較的早いペースでだんだんと欠けて行き、3:15には月全体が影の中に入る「皆既食」になります。皆既食は約1時間つづき、4:17に左上の方から影を出て行きます。戻るときは比較的ゆっくりしたペースで、5:52には元の満月に戻ります。
 右の図は東京の西の空での様子をおおよそ図にしたものです。本影食の終わる5:52には、月は朝焼けの空にほとんど沈みかけています。北海道など東京より緯度が東(または北)の地域は食が終わる前に月が沈んでしまいますが、逆に関西や九州など西の地域は最後まで月食を見ることができるでしょう。

 月食は肉眼でもその様子を捉えることができますが、望遠鏡や双眼鏡を使うことで、より楽しく現象を見ることができます。
☆天体望遠鏡
 小口径の望遠鏡でも充分楽しめます。あまり口径の大きな望遠鏡では、欠け始める前の月ではまぶしくて見ることができないかも知れません。まぶしくて見にくいときは、ムーングラスを使うと良いでしょう。Meade ND96フィルター(31.7mm用 \4,000)を使用すると、他のムーングラスのように色が付きません。
☆双眼鏡
 ほとんどのものが適しているといえます。中倍率〜高倍率の物の場合は、カメラ用三脚などにに固定して見ると良いでしょう。倍率が高くなるとどうしても手ぶれを起こしてしまって安定してじっくり見ることができません。また、三脚に固定できないものや、極端に倍率の高い物(対象が暗くなる)・ズーム式などの視野の狭い物はおすすめしません。

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 ビノホルダー(カメラ用三脚に双眼鏡を固定します) \1,500

☆スポッティングスコープ
 地上用として発売されているスポッティングスコープでも、充分楽しむことができます。この場合も、三脚にしっかり固定して、比較的低倍率で見たほうが見やすいでしょう。
 当店のおすすめは、新発売のミヤウチ「正天望」6cm天体スポッティングスコープ"月光"です。天体望遠鏡では像が倒立像になってしまいますが、この「正天望」ではちゃんと正立に見えますし、6cmの大口径で皆既中の月の不気味な色もはっきりと見ることができるでしょう。

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