この説明書は、当社にてCelestron SkyPortalアプリに対応した望遠鏡やオプションをお求めいただいた方向けに、SkyPortalアプリでのアライメントの方法について説明したものです。 ★お願いとご注意 このページは、当社にて商品をお求めいただいたお客様向けのコンテンツになります。このページのURLを第三者に知らせたり、外部からこのページにリンクをしたりすることにないよう、ご協力いただきますようお願いいたします。 ◆スカイアラインの作業を実際に行っているMP4動画がこちらにあります。Nexstar+ハンドコントローラーを使用していますが、SkyPortalアプリからでも基本的な動作は同じですので、参考としてご参照ください。 |
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●アプリのインストールと準備 | |
1. 右のQRコードまたはこちらから、Celestron SkyPortal アプリをダウンロードしてください。 ※下記の3.以後に入ってからは、インターネットに接続されないため、アプリのダウンロードはできません。必ず先に行ってください。 |
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2. 望遠鏡を設置して、電源を入れてください。 ※Nexstar+ハンドコントローラーとの併用はできません。ハンドコントローラーは外した状態で電源を入れてください。 ※オプションのStarSense Auto alignを使用する場合は、StarSenseおよび各ケーブルを取り付けた状態で電源を入れてください。また、StarSenseハンドコントローラーとの併用はできません。 |
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3. スマートフォンやタブレットのWifi設定画面から、Celestron-???を選んで接続してください。 ※上記の???には、それそれの望遠鏡・オプションごとに別の文字が割り振られていています。 ※このとき、右の画面の様に「インターネット接続が不安定です」等の表示や警告が現れる場合がありますが、これは正常な状態です。 |
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4. 1.でインストールしたSkyPortalアプリを起動してください。 | ![]() |
5. SkyPortalアプリから望遠鏡に接続して、アライメントをします | |
●アライメントについて |
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天体自動導入望遠鏡は、設置した場所での星空からいくつかの星の位置を望遠鏡に教える「アライメント」という操作が必要になります。ここでは、SkyPortalアプリでのアライメントの方法について説明します。 ※アプリを最初に起動した初期設定の状態では、「スカイアライン」が指定されています。空が明るかったり雲が多くて、見えている星が少ない場合や、見えている星の名前が最低1つでもわかる場合は、スカイアラインではなく「手動アライン」を使用したほうが早く設定ができる場合があります。スカイアラインと手動アラインの切り替え方法については、「スカイアラインと手動アラインの切り替え方法」をご参照ください。 ※ファインダーと望遠鏡の光軸は、アライメントを始める前にあらかじめ合わせておいてください。光軸合わせの方法は、お持ちの望遠鏡の取扱説明書をご参照ください。 |
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◆スカイアラインの方法 |
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1. SkyPortalアプリの初期画面の左下にある「接続して配置」をタップします。 | ![]() |
2. 空に見えている星の中で、一番明るい星に望遠鏡を向け、ファインダーの中心に入れて「入力」をタップします。 ※この操作のみ、手で直接望遠鏡を向けたり、架台を直接動かしてもOKです。これ以後、望遠鏡を動かすときは、画面の左右にある矢印のボタン(方向ボタン)を使用して、モーターで動かします。 ※方向ボタンを押したときのモーターの速度は、「評価」と書かれたスライダーで変えることができます。 |
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3. 望遠鏡のアイピースを覗いて、方向ボタンで視野の中心に入れたら、「配置」をタップします。 ※方向ボタンを押したときのモーターの速度は、自動的に遅くなっています。速度を変えるときは、「評価」と書かれたスライダーで変えることができます。 ※アイピースは、なるべく倍率が低く視野の広いものを使用してください。あまり倍率を高くしても、導入精度や追尾精度には大きく影響しません。 |
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4. つづいて、見えている星から2番目に明るい星に望遠鏡を向け、ファインダーの中心に入れてから「入力」ボタンをタップします。 ※星の明るさの比較は正確である必要はありません。明るいと思う星を導入すればOKです。 |
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5. 望遠鏡のアイピースを覗いて、方向ボタンで視野の中心に入れたら、「配置」をタップします。 | ![]() |
6. つづいて、見えている星から3番目に明るい星に望遠鏡を向け、ファインダーの中心に入れてから「入力」ボタンをタップします。 | ![]() |
7. 望遠鏡のアイピースを覗いて、方向ボタンで視野の中心に入れたら、「配置」をタップします。 |
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8. SkyPortalアプリが位置が合致する星を自動的に計算します。「アライメント完了」と表示されればOKです。 ※アライメントが成功すると、最後にアライメントした星を自動的に追尾を開始し、望遠鏡の向いている方向を示す水色の円が表示されます。 |
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9. 見たい天体を選んで自動導入ができます。天体の選択と導入方法に進んでください。 | |
◆手動アラインの方法 |
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1. SkyPortalアプリの初期画面の左下にある「接続して配置」をタップします。 | ![]() |
2. ひとつめの名前がわかる星を、SkyPortalアプリ上でタップして選びます。 |
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3.選んだ星に望遠鏡を向け、ファインダーの中心に入れてから「入力」ボタンをタップします。 ※この操作のみ、手で直接望遠鏡を向けたり、架台を直接動かしてもOKです。これ以後、望遠鏡を動かすときは、画面の左右にある矢印のボタン(方向ボタン)を使用して、モーターで動かします。 ※方向ボタンを押したときのモーターの速度は、「評価」と書かれたスライダーで変えることができます。 |
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4.望遠鏡のアイピースを覗いて、方向ボタンで視野の中心付近に天体を入れてから、「配置」をタップします。 ※この時、方向ボタンを押したときのモーターの速度は、自動的に遅くなっています。速度を変えるときは、「評価」と書かれたスライダーで変えることができます。 ※アイピースは、なるべく倍率が低く視野の広いものを使用してください。あまり倍率を高くしても、導入精度や追尾精度には大きく影響しません。 |
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※1つめの星をアライメントすると、その星に現在望遠鏡が向いている方向を示す水色の円が表示されます。 | ![]() |
5. 2つめの基準星を、SkyPortalアプリの画面上から選んでタップし、「移動」をタップすると、望遠鏡が自動でその星の近くまで動きます。 |
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6. 近くに明るい星が見えていたら、その星を方向ボタンでファインダーの中心に入れてから「入力」ボタンをタップします。 |
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7. 望遠鏡のアイピースを覗いて、方向ボタンで視野の中心に入れたら、「配置」をタップします。 | ![]() |
8. 3つめの基準星を、SkyPortalアプリの画面上から選んでタップし、「移動」をタップすると、望遠鏡が自動でその星の近くまで動きます。 ※1つめ・2つめの星から少し離れた星を選んでください。 ※見えている星から3つめの星の名前がわからない場合、SkyPortalアプリの画面上から適当な明るい星を選んでください。 |
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9. 近くに明るい星が見えていたら、その星を方向ボタンでファインダーの中心に入れてから「入力」ボタンをタップします。 ※1つめ・2つめのアライメントが正しく行われていれば、3つめの星はすでにファインダーの中にあるはずです。 |
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10. 望遠鏡のアイピースを覗いて、方向ボタンで視野の中心に入れたら、「配置」をタップします。 | ![]() |
11. 「アライメント完了」と表示されたら「完了」をタップしてください。見たい天体を選んで自動導入ができます。天体の選択と導入方法に進んでください。 ※アライメントが成功すると、最後にアライメントした星を自動的に追尾を開始します。 |
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◎手動アラインでは、1つまたは2つの星だけでもアライメントできます。この場合、基準星を「配置」したあと、次に星に「移動」せずにそのまま「完了」してください。但し、1つまたは2つの星でアライメントした場合、右のような警告が表示されます。 ※架台が水平に設置されていて、アプリに設定されている時刻と場所が正確なら、1つのアライメント星でも低倍率なら視野のどこかに入る程度の精度は得られます。2つ・3つとアライメント星を増やすことで、場所・日時や架台の傾き・重量のバランス等によるずれを自動で補正して、導入精度や追尾精度を上げることができます。 |
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◆StarSense Auto Alignの場合 | |
オプションとして販売されているStarSense Auto Alignは、このアライメントの一連の操作を自動化してくれるユニットです。StarSense Auto Alignを使用する場合は、望遠鏡の電源を入れる前にStarSense Auto Alignを取り付けてください。SkyPortalアプリの初期画面の左下にある「接続して配置」をタップすると、自動的にアライメント操作を行います。 ※StarSense Auto Alignでの動作は、StarSense Auto Alignの取扱説明書をご参照ください。 |
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●天体の選択と導入方法 | |
アライメントが終わると、望遠鏡は今見えている星空を自動的に計算し、最後にアライメントした天体の追尾を開始します。 SkyPortalアプリの画面上から見たい天体を探して、タップしてから「導入」をタップすると、その天体を自動的に導入します。 また、画面の下の左にある「検索」から天体のジャンルを指定して表示し、その天体をタップして「導入」をタップしても、天体を導入することができます。 |
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●終了するときの手順 | |
望遠鏡の使用を終了するときは、先にSkyPortalアプリを終了してから、望遠鏡の電源を切ってください。アプリを終了する前に望遠鏡の電源を切ってしまうと、スマートフォンやタブレットが信号を探し続けるため、動作が不安定になる場合があります。 終了後は、必要に応じてスマートフォンやタブレットのWifi環境や省電力設定を元に戻してください。 |
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●スカイアラインと手動アラインの切り替え方法 | |
アプリを最初に起動した初期設定の状態では、「スカイアライン」が指定されています。スカイアラインと手動アラインの切り替えは、以下の方法で行います。 |
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1. 上記のアライメントをする前の段階まで終わらせてください。 | |
2. (「接続して配置」ではなく)「接続」をタップしてください。 | ![]() |
3. 画面の下に並んでいる「設定」をタップしてください。 ※望遠鏡に接続していない状態で「設定」をタップすると、「天体望遠鏡」の項目が表示されません。必ず望遠鏡に接続して設定してください。 |
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4. 「天体望遠鏡」の「セットアップとコントロール」をタップしてください。 | ![]() |
5. 「整列」にある「スカイアラインを使用したアライメント」または「手動アラインを使用したアライメント」をタップして選択してください。 | ![]() |
6. 右上の「×」をタップして閉じてください。 | |
7. 一旦「切断」して望遠鏡との接続を切ってから、それぞれのアライメントの手順に入ってください。 | |
●SkyPortalアプリの使用中にWifi接続が切れた場合 | |
SkyPortalアプリの使用中に電波状況が悪くなった場合、望遠鏡とスマートフォンやタブレットとの接続が切れてしまう場合があります。この場合、一旦アプリを終了してWifiアクセスポイントの設定をやり直してから、SkyPortalアプリを起動し、(「接続して配置」ではなく)「接続」をタップしてください。この場合、望遠鏡の電源が切れなければ、アライメントのデータは残っていますので、画面上に現在望遠鏡が向いている方向が水色の円で表示され、続けて他の天体を導入・追尾できます。 ※スマートフォンやタブレットの「省電力設定」により、一定時間操作がなかった場合に、自動的にスリープ状態になって接続が切れる場合があります。SkyPortalアプリの使用時は、スリープしないように設定しておくと、切断を防ぐことができる場合があります。 |
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●アライメントがうまくいかない場合 | |
◎時刻と場所を確認する SkyPortalアプリでは、スマートフォンやタブレットの時間と場所のデータをそのまま使用します。スマートフォンやタブレットの時間と場所がずれていたり、SkyPortalアプリが時間と場所を正確に取得できていない場合は、SkyPortalアプリの下にある「設定」ボタンから、日時と場所を手動で指定してください。 |
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◎架台の水平が著しく傾いている 架台を設置するときに、水平が著しく傾いていると、アライメントがうまくいかない場合があります。特に手動アラインでは、水平のズレが大きいと、2つめの基準星を導入するときに大きく離れる場合があります。 |
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◎鏡筒のバランスが取れていない 架台に望遠鏡を取り付けるとき、鏡筒のバランスが悪いと、架台の動きが不安定になり、アライメントがうまくいかなかったり、導入・追尾精度が悪くなります。Celestronのシュミットカセグレン鏡筒の場合、主鏡や接眼部側に重量が寄っているので、取り付けプレートの最も接眼部に近い部分で固定するようにしてください。 |
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◎アライメント中やアライメント後は手で望遠鏡を直接動かさない 最初の基準星を入れた後は、手で望遠鏡を動かしたり架台がずれたりすると正確にアライメントができません。望遠鏡の向きを変えるときは、必ずSkyPortalアプリのボタンを使ってモーターだけで動かしてください。 また、望遠鏡を設置するときは、足場のしっかりした場所に設置してください。架台が動いてしまうと、アライメントがずれてしまいます。 |
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◎天頂付近や水平線近くの星でアライメントしない 経緯台式の架台では、天頂付近の星は方位角の誤差が大きくなるため、正確なアライメントがしにくくなります。また、水平線に近い天体は、大気差(地球の大気の影響により天体が浮き上がって見える現象)により、誤差が大きくなります。なるべく空の中ほど(概ね高度30度〜60度くらい)の星でアライメントするようにしてください。 |
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◎スカイアラインがうまくいかない場合 スカイアラインでは、見えている明るい星から順にマッチする星を探していきます。このため、明るい星が多い季節の場合、間違った星でアライメントしてしまう場合があります。スカイアラインがうまくいかない場合は、手動アラインのほうが正確で早くアライメントを完了できます。方位センサーが内蔵されているスマートフォンやタブレットであれば、明るい星の方に向ければ星の名前はわかりますから、そちらを利用したほうが確実です。 |
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◎手動アラインがうまくいかない場合 最初の基準星が間違っている場合、その次の星が大きく離れてしまいます。方位センサーが内蔵されているスマートフォンやタブレットであれば、SkyPortalアプリの「コンパス」機能を使って、明るい星の方にむければ星の名前はわかりますから、そちらを利用したほうが確実です。 また、アライメントに使える明るい星が近くに複数ある場合(オリオン座やカシオペヤ座・北斗七星など)、間違った星でアライメントしてしまうことがあります。ファインダーを事前にきちんと調整しておくことや、星の色や明るさから間違った星をアライメントしないように気を付けてください。 |
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◎月や惑星は基準星にできる? 日付と時間・場所が正確に設定できていれば、月も惑星も基準星にできます。但し、月は太陽に照らされていない部分も含めた中心でアライメントをする必要があり、正確なアライメントはしにくいかもしれません。惑星を基準星にすることには、特に問題はありません。 |