群馬県大泉町の小林隆男氏は、1/30と/31に41cm反射望遠鏡と冷却CCDで小惑星捜索中に、しし座に18等の小惑星らしい天体を発見しました。その後の観測で彗星状の天体であることがわかり、彗星としての仮符号C/1997B1が付きました。
 以下にIAUC6554で発表された軌道要素を掲載します。これによると、周期26.6年の新周期彗星であることがわかります。小惑星の顔をしたちょっとタイプの違う中周期彗星ですね。明るさ的にアマチュアの狙える天体ではありませんが、これからの観測が待たれるところです。

小林彗星 (P/1997B1) 軌道要素(IAUC6554による)

近日点通過 = 1997/03/04.295 (TT)
 離心率   = 0.76831
近日点距離 = 2.06219 AU
近日点引数 = 184.202
昇交点黄経 = 329.032 (2000.0)
軌道傾斜角 =  12.490

 周期       = 26.6 年

 時刻/ 0h ET  赤経 (2000.0) 赤緯    Δ     r    光度
1997 Feb. 15   9 51.23  +14 30.8  1.083  2.070  17.3
          20   9 48.02  +13 49.5  1.081  2.066  17.3
          25   9 45.00  +13  7.2  1.086  2.064  17.3
     Mar.  2   9 42.34  +12 23.9  1.096  2.062  17.3
           7   9 40.16  +11 39.9  1.113  2.062  17.4
          12   9 38.60  +10 55.5  1.135  2.064  17.4
          17   9 37.72  +10 10.8  1.161  2.066  17.5
          22   9 37.59   +9 25.8  1.193  2.071  17.5
          27   9 38.21   +8 40.7  1.229  2.076  17.6
     Apr.  1   9 39.58   +7 55.5  1.269  2.083  17.7
           6   9 41.69   +7 10.2  1.313  2.090  17.8
          11   9 44.49   +6 24.7  1.361  2.100  17.9
          16   9 47.93   +5 38.9  1.411  2.110  18.0
          21   9 51.98   +4 52.8  1.464  2.122  18.1
          26   9 56.58   +4  6.4  1.520  2.135  18.2
     May   1  10  1.66   +3 19.4  1.579  2.149  18.3

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