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アメリカ ハワイ大学天文学研究所が主体となって、太陽系小天体の探索等を目的として進められているパンスターズ(Pan-STARRS = Panoramic Survey Telescope And Rapid Response System)プロジェクトが、マウイ島ハレアカラ山に設置した口径1.8mのPS1望遠鏡で、6月6日にへびつかい座とさそり座の境界付近を撮影した4枚の画像に、19.4〜19.6等の移動する彗星のような天体があるのを検出しました。
この発見を受け、翌日の7日および8日に各国の天文台等により確認観測がされました。また、5月24日に同じハワイのハワイ島マウナケア山にあるカナダ・フランス・ハワイ望遠鏡(3.6m)が撮影した画像にもこの天体が写っていたことがわかり、この天体は新彗星であることが確認され、確定符号C/2011L4(2011年6月前半に発見された4番目の彗星)がつけられました。
世界各国の確認観測では、18.5等から19.9等と明るさにばらつきがあり、まだ太陽から8.15AUと遠いところにあるため、現時点ではこの彗星がどの程度の大きさがあるかはわかりません。しかし、5月24日から昨日までの観測データから、2013年4月17日に太陽に約0.36AUまで接近し、その前の3月下旬に地球から約0.95AUまで接近することがわかりました。この前後には、現在見えている明るさから予想した場合、2〜4等と肉眼でも見えるほどに明るくなるかもしれません。但し、地球と太陽・彗星の位置関係があまり良くないため、日本でこの彗星が見えるのは、近日点通過後の5月中旬くらいになってしまうかもしれません。
(6月9日 10:00)
その後、この世界各国の天文台やアマチュア観測家により継続的な観測が行われており、彗星の軌道も観測結果によって随時更新されています。まだ2年後の正確な状況をシミュレーションできる状態ではありませんが、近日点距離が0.3AU以下であることはほぼ確実で、かなり明るくなることが期待されます。但し、地球との位置関係はあまり良くなく、最も接近するときで1.0AU程度になってしまうかもしれません。
(6月22日 15:00)
その後の観測で、ほぼ軌道が確定しつつあります。この軌道によると、2013年3月11日ごろに近日点を通過しますが、そのころの日没後の西の空に見ることができそうです。日没時の高度は10度前後で、以後日に日に高度は高くなり条件は良くなりますが、地球からも太陽からも離れていくため、急速に暗くなることが予想されます。近日点通過時の地球からの距離は1.1AU程度とかなり遠いため、見た目の姿は小さめになりそうです。明るさは、まだだいぶ先のことになるため見積もりは難しいですが、夕焼け空の中でも肉眼で見える程度の明るさにはなるのではないかと期待しています。
(7月10日 21:30)
パンスターズ彗星(C/2011L4) 軌道要素
近日点通過 = 2013/03/10.03310 (TT)
近日点距離 = 0.3014813 AU
近日点引数 = 333.64753
昇交点黄経 = 65.66709 (2000.0)
軌道傾斜角 = 84.18877
離心率 = 1.0000562
(Ephemeris from M.P.E.C. 2011-S03 Culculated by G. V. Williams )
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