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6月20日(木)夕方 アンタレスが月に隠される

当日の様子 埼玉県鴻巣市にて撮影
セレストロン Nexstar Evolution 6-J直焦点
マイクロフォーサーズミラーレスカメラにて撮影

19:03 
このあと10分間の動画(150MB)はこちら

左の写真の撮影時の様子

 今回のアンタレス食は、大幅に遅れている梅雨入りの前で、全国的に雲は少なめだったのですが、関東地方では空の高いところの雲が時間によって厚くなってしまい、見えるか見えないか?とても微妙な天気でした。それでも、地元近くで一等星の接食が絶好の条件で見られるので、北限界線の通る埼玉県鴻巣市と行田市の境界付近にある休耕田にでかけてきました。
 
 到着時は、ところどころ晴れ間も見えるものの、東の空の雲はかなり厚く、こりゃだめかなぁと思っていたのですが、西から少しずつ雲が切れ始め、接食の予報時間少し前には、空の高いところは薄雲はあるものの晴れていました。早く!早く!と月のある南東の空の雲が切れるのを願いましたが、残念ながら接食を見ることはできませんでした。
 しかし、予報時刻の数分後から月の方角の雲がうっすらと白く見え、19:00ごろからは薄雲を通してはっきりと月が見えるようになり、望遠鏡を向けるとすぐ近くにアンタレスがいることを確認できました。あと10分早く雲が切れてくれたら・・・とは思いますが、こればかりは天に任せるしかありません(苦笑)。

 次に日本で見られる一等星の食は、今年8月10日の宵の西の空でのスピカ食が、山形・宮城以南で良い条件で見ることができます。是非次の機会にも、多くの方々に空を見上げていただきたいと思います。

 2024年6月20日(木)夕方、さそり座の一等星アンタレス(550光年)が月に隠される「星食」という現象が見られます。
2022年7月21日に見られた火星食の様子  
クリックすると当日の様子の動画も見ることができます→
 星食のお話をする前に、天文現象で言う「食」についてお話しておきましょう。文字通り、天体が「食べられる」現象のことをいいます。もちろん、誰かが星をパクパク食べてしまうわけではないので、何らかの自然現象が起きるわけです。

 有名なところでは、「日食」と「月食」があります。日食は、地球からの見かけ上太陽の前に月が入り込んでくることによって、太陽が月に直接隠される現象です。太陽と月と地球上での見る場所の位置関係により、太陽全体が隠されるものを皆既日食・見かけ上太陽の中に月がすっぽり収まってしまい、リング状に太陽の光が見える金環日食・太陽の一部だけが月に隠される部分日食の3種類があり、2023年4月8日には、千葉〜沖縄までの一部で部分日食が見られました。

 一方「月食」は、太陽の光によって照らされている月が、地球の影の中に入ることによって見えなくなる現象です。日食とは違って、直接月を何かの天体が隠しているわけではありません。しかし、ちょっと視点を変えると、月から見たときに、太陽が地球によって遮られている状態、つまり月での日食が起こっていると考えられるわけです。最近日本で見られた月食は2023年10月29日の部分月食がありました。
 これらの「食」は、宇宙空間での天体の位置関係が相互に直線上に並ぶことによって、より遠方にある天体が隠されることを差しています。日食の場合は、太陽・月・地球の順に並んだ時に起こり、月食の場合は、太陽・地球・月の順に直線に並んだときに起こることになります。

 なぜ、このように天体と天体が一直線上に並び、日食や月食が起こるのでしょうか?。その理由は月の公転が大きく関係します。月は地球のまわりを約一カ月かけて一周しています。それは地球上から見ると、天球上を少しずつ移動しているように見えることになります。ですから、その日・その時間で月の見える場所は少しずつ違っているわけです。

 その天球上を移動している月が、私たちからの見かけ上恒星の手前を通過するときに星食が起こります。今回のアンタレス食では、アンタレス・月・地球が一直線上に並び、見かけ上アンタレスの手前に月が入り込んでくることにより、月がアンタレスを隠す現象です。

●どこで、どうやって見える?

 今回のアンタレス食は、2024年6月20日(木)の夕方、東の空に昇ってきた月が、アンタレスを隠します。下の表は、全国の主な都市でのアンタレスが月に隠される時間です。
2024年6月20日(木) アンタレス食の時刻(日本時間)
地名 月出 暗縁潜入

明縁出現

日没
札幌 17:52 隠されない (最接近18:55) 19:18
仙台 17:36 隠されない (最接近18:53) 19:04
東京 17:32 18:46 18:59 ※ 19:01
大阪 17:46 18:29 19:09 19:15
福岡 18:04 18:20 19:12 19:33
那覇 17:55 18:11 19:15 19:26
暗縁とは、月の太陽に照らされていない(光っていない)側の縁のことです。明縁とは、月の太陽に照らされている(光っている)側の縁のことです。暗縁に潜入する瞬間ははっきりと見ることができますが、明縁から出現する瞬間は月が明るいため見つけにくいです。
※今回の食では、東京では出現の時も暗縁になります。

2024年6月20日のアンタレス食の各地での潜入・出現の位置
月面の傾きは、東京で19時00分ごろに東の空を見たときの角度に合わせてあります。
時間と場所によって多少月面の傾きが変わりますが、
潜入・出現の位置は月面座標に対してマッピングしています。
 星食の観察は、その星の明るさと月齢、そして月の高度が関係し、これらの条件が整う機会はあまり多くありません。今回のアンタレス食は夕方の日の入り前に起こり、月の向こうにアンタレスが隠される瞬間は、まだ太陽が沈んでいないため空が明るく、肉眼でその様子を確認することはできないでしょう。しかし、日没に近い時間帯なので空は少し暗くなっているので、天体望遠鏡で月の近くを探してみると、明るい空の中に輝くアンタレスを見つけることができるはずです。
 上の図は、アンタレスの潜入と出現の場所を示したものです。月面の模様を参考にして、記載の時間の2分くらい前から潜入する位置を注意深く見ていると、突然「ふっ」とアンタレスが潜入する様子を見ることができるはずです。
 出現の時は、さらに空は暗くなっていますが、月の太陽に照らされている明るい側になるため、その瞬間を見るのは難しいかもしれません。それでも、上の図の月面の模様を参考にして、記載の時間の2分くらい前から出現する位置を注意深く見ていると、突然「ふっ」とアンタレスが出現する様子を見ることができるかもしれません。出現から少し時間が経つと、月のすぐ近くにアンタレスが輝いているのを確認できるはずです。
●石川〜千葉では接食となる
 星食は、日食と同じように見る場所によって見え方が違うという特徴があります。今回の星食では、概ね西に行くほど月の中心近くを通過していきますが、北限界線が通る石川県輪島市の舳倉島沖から新潟県・長野県・群馬県・埼玉県を通って千葉県九十九里町までを結ぶ線上の地域で「接食」として見ることができます。また、この北限界線以北の地域では、アンタレスは月に隠されません。
 接食とは、月がその向こう側にある星をかすめるように移動していく現象で、月の縁にあるクレーターなどの凹凸に星が隠されるため、時には星が何回も点滅して見られることがあります。2018年1月27日に起こったおうし座のアルデバラン食では、約4分の間に4回の潜入・出現を見ることができました。今回のアンタレス食でもこのような様子を見ることができるかもしれません!。
 接食が見られる地域は、月に隠されるか隠されないかの境界線を地上に引いた「限界線」と呼ばれる線上のごく限られた地域だけで、わずか数十メートル離れただけでも見え方が変わります。右のGoogle Mapは、今回のアンタレス食の北限界線を地図上に表示したものです。お近くにお住まいの方は、是非限界線近くに行って観察してみてください。GPSを搭載したスマートフォンなどから、現在地と限界線を確認できるGoogle mapも、こちらに用意しています。限界線付近で最も月に接近するのは18時52分〜53分ごろですが、その前後10分くらいが注目すべき時間帯になります。
 今回は月が大きいため、高めの倍率にして月が視野の中で占める割合を少なくしたほうが見やすいでしょう。
●今年の一等星食はアンタレスとスピカ

 全天には21の一等星がありますが、このうち月に隠される可能性があるのは、今回のさそり座のアンタレスの他に、おうし座のアルデバランしし座のレグルスおとめ座のスピカの4つしかありません。星食は月によってそのはるか向こうにある星が隠される現象ですから、天球上で月が地球からの見かけ上通る道(白道といいます)の近くにある星しか隠されないのです。

天球上での月の通り道(白道)が毎年変わる様子
クリックすると拡大します
1年分の月の通り道の移り変わりと、
4つの一等星がどの時期に月に隠されるかがわかります
 しかし、実際には天球上の月の通り道は毎回少しずつ変わっています。これは、月が地球のまわりをまわっている軌道面が、地球が太陽のまわりをまわっている軌道面(黄道面・・・黄道=天球上で太陽が地球からの見かけ上通る道)に対して約5゜傾いていて、その傾く方角が約18年周期で変わるために起こります。このため、月に隠される星はいつも同じ星ではなく、ある期間に限って隠される現象が見られることになります。

月の軌道面の傾きが変わる様子
この傾きの周期が約18.2年
 さらに、月は地球から最も近い「星」で、地球上の見る場所によっても天球上での位置が変わりるため一等星の星食を良い条件で見られることは、非常にめずらしいことなのです。
 2024年に日本で見られる一等星の星食は、今回のアンタレス食と8月10日と12月25日のスピカ食だけです。星食をはじめとした「食」は、とてもライヴ感覚のある天文現象なので、一度見てみるととても感動するものです。当社の毎月の星空案内のコーナーでは、星食はもちろん、星空を気軽に楽しむことができる双眼鏡や望遠鏡を用意しています。この機会に是非お求めいただき、ご自身の目で宇宙の星々が繰り広げるショーをお楽しみください。

商品は十分在庫をご用意しておりますが、現象の日時が近づくと、注文が殺到し品切れになることもあります。ご注文はお早めにお願い致します。

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