関東地方では、今年は6月11日の部分日食の頃から梅雨入りとりましたが、その後とても梅雨らしい毎日が続いています。なかなか晴れ間が望めない夜空も、ちょっと一休みと言った感じです。皆さんのところではいかがでしょうか。

 この時期、民家の庭先などにいろとりどりのあじさいの花を見ることができます。あじさいの花は青や紫の物がほとんどですね。このあじさいの色は、品種によってももちろん違うのですが、その土壌の酸性度によって変わります。同じ花でも、土壌の酸性度が高いほど青くなり、低いほど赤くなります。梅雨に入って雨が多く降ると、土壌の酸性度が変わって花の色も変わってきます。あじさいそのものは日本以外にもある花ですが、このように花の色が変化するのは日本の土壌だけなのだそうです。梅雨が成せる自然の技。ちょっと注目してみてはいかがでしょうか。

 梅雨の間、なかなか見ることができない夜空の星も、たまの晴れ間や「梅雨明け10日」の澄んだ空にはたくさんの星を見ることができます。7月10日ごろの星空のようすを見ると、宵の西の空で最も目だっているのは、一番星として夕焼け空に見えてくる「宵の明星」の金星です。地球のすぐ内側をまわっている金星は、望遠鏡で見ると右の画像のように月と同じように満ちかけをしながら、地球に近づいたり離れたりして、その大きさを変えていることがわかります。金星は、この頃は毎日ほとんど同じ時間に同じ高さに見えていますが、宵の空に居すわっていた春の星座たちは、毎日少しずつ西の地平線に低くなっていきます。

 夕焼けが少しずつ姿を消して、金星が西の地平線に沈む頃、天頂から南の空には、夏の星座が堂々と輝いています。天の高いところに、明るく輝く白い3つの一等星で作る大きな三角形を見つけることができます。こと座ベガ・わし座のアルタイルはくちょう座デネブで作られる「夏の大三角形」です。7月7日といえば「たなばた」ですが、中国から伝わった七夕伝説の「織り姫」「彦星」は、それぞれベガとアルタイルだと言われています。


たて座の散開星団M11のシミュレーション画像
50倍くらいの倍率で見るとこのように見えます
とても密集した散開星団で、小望遠鏡から十分楽しめる星団です

Meade オートスターでの導入方法

テンタイ→セイウン/セイダン→メシエテンタイ→
「11」をキーパッドから入力

一般の赤道儀式望遠鏡での導入方法はこちら


いて座M8のシミュレーション画像
20倍くらいで見るとこのように見えます
双眼鏡でも星雲の存在を確認することができます

Meade オートスターでの導入方法

テンタイ→セイウン/セイダン→メシエテンタイ→
「8」をキーパッドから入力

一般の赤道儀式望遠鏡での導入方法はこちら

 街中の夜空ではなかなか見ることができませんが、夏休みに都会から離れた山の上や海辺などで夜空を見上げると、夏の大三角を貫いて南の地平線にむかって、淡い光の帯を見ることができます。これが「天の川」です。実際に見たことが無いという方も多いと思いますが、夏の天の川は他の季節に比べて濃くはっきりと見えます。アウトドアやキャンプなどで昼間体を動かした後、食後のひとときに是非機会を作って夜空を見上げてみてください。

 その天の川が特に濃く明るく見えるのが、いて座のある方向。ちょうど今の時期の真夜中ごろに真南の空に見えてきます。この方角が、私達の天の川銀河の中心の方向になります。私達の地球がある太陽系は、天の川銀河の中心から少し離れたところにあります。このため、中心方向を見ると、たくさんの星が集まっている様子を見ることができるのです。

 その中には、たくさんの星といっしょに美しい星雲や星団を見つけることができます。今回はその中から2つをご紹介します。

 ひとつめは、天の川の最も濃い部分の少し高いところに見える散開星団M11です。星座としてはたて座(防具の盾)という小さな星座に属します。左の画像のように、この付近を双眼鏡や望遠鏡で見てみると、たくさんの星が砂つぶのように見え、さらにその中に星たちが群れを成している様子を見ることができます。

 また、天の川の最も濃い部分に肉眼でもなんとなくその存在が解る散光星雲M8があります。散光星雲とは、宇宙空間に存在するガスが、何らかの現象によって光って見える物で、主に水素分子や酸素分子がお互いに干渉して光っていると考えられています。その分子によって、光の色が変わって見えます。M8の場合は、主に水素分子の反応により光っているので、大口径の望遠鏡で見たり写真に撮ってみると、赤からピンク色に光っているのを見ることができます。

 この他にも、この付近にはたくさんの星雲星団が見えます。双眼鏡をこの方向に向けるだけで、無数の星たちをみることができます。こちらのファインディングチャートを参考に、是非あなたも双眼鏡や望遠鏡で楽しんでみてください。

 夏の天の川の星雲星団を明け方まで楽しんでいると、東の空が白みだす前に、土星が昇ってくるのを見ることができます。7月もはじめのうちはまだ低く、望遠鏡で見てもはっきりと輪が解るようには見えないかもしれませんが、夏休みに入る頃には、十分な高さになってきます。夏休みの思い出に是非望遠鏡を向けてみてください。

 まだしばらくは晴れ間ののぞめない日が多いですが、梅雨が明ければ夏の夜空の美しい星たちが待っています。是非夜空を楽しんで見てくださいね。

画像左
20cmクラスの望遠鏡で見た土星
デジタルカメラで撮影

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