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 日に日に朝晩の冷え込みが厳しくなってきた今日このごろ。山の紅葉も平野に下りてきて、街の彩りも秋一色。そして、冬への向かっています。

 この事務所の近所ではもうすっかり稲刈りも終わり、たんぼでは脱穀し終わった稲わらを干す光景が見られます。干された稲わらは、細かく砕いて他の肥料と一緒にたんぼにまかれて、土に帰って来年のたんぼの実りになったり、畳の材料として出荷されたりします。大地の実りを大切にしてきた農家の方々の苦労が忍ばれますね。

 一方、まだまだ秋の味覚はこれから!。この付近では秋ナスの収穫が行われています。黒光りするナスは大きく肥えてとてもおいしそうですね。焼きナスもよいですし、味噌とあえていため物にすると、油分と良くあって体にも優しく美味しくなりますね。

 そして、果物も美味しい季節!。事務所の庭にあるみかんの木。5月のこのコーナーでたくさんの花がついたことを書きましたが、ここしばらくの冷え込みで「みかん色」にきれいに色づきました。そろそろ収穫の時期を迎えます。

 夕方になり日が西に傾くと、みかんの色のよりもっと鮮やかな夕焼けが、ゆっくりと暮れていきます。日が沈み夕焼けが少しずつ姿を消すころ、天頂から西側の空には秋の星座が天高くに見えています。11月10日ごろの星空のようすを見ると、西の空の低いところにはまだ夏の星座が輝いています。少し北よりの空に明るく輝く白い3つの一等星で作る大きな三角形を見つけることができます。こと座ベガ・わし座のアルタイルはくちょう座デネブで作られる「夏の大三角形」です。

 一方、南の方角には、あまり明るい星もなく、少しおとなしめに輝くの秋の星座たちがあります。「馬肥ゆる秋」のごとく、空の高いところに見えているのは、天馬ペガススの姿です。ペガススの四辺形は、おとなしめな秋の星たちの中では比較的わかりやすい星の並びです。

 このペガススの四辺形を手がかりに、他の星座たちも探してみましょう。四辺形の西側(右側)の縦の辺をまっすぐ南のほうに延ばしていくと、まわりに明るい星がないところにひとつだけ1等星を見つけることができます。この星がみなみのうお座フォーマルハウトです。日本ではその名の通り「みなみのひとつぼし」などと呼ぶ地方もあります。

 そのペガススの四辺形の北東の辺から、明るい星が4つ、やや広い間隔で並んでいるのを見つけることができます。この付近がアンドロメダ座です。ペガススの四辺形とアンドロメダ座との接点の星は「アルフェラッツ」という星で、アラビア語で「馬の中心」という意味があります。天馬ペガススのちょうどおなかの部分にあたる星なのです。


アンドロメダ大銀河のシミュレーション画像
夜空の暗い場所で10cmクラスの望遠鏡を使って
30倍くらいで見るとこのように見えます
街あかりのある場所でも望遠鏡を使えば星雲の存在はわかりますが、
銀河の光は街のあかりと同じ成分が多く含まれているので、
街あかりにかき消されてあまり良く見えません。
なるべく空の高いところに見えるこの時期に見るようにしてください。

Meade オートスターでの導入方法

セイウンセイダン→メシエテンタイ→
キーで31を入力
または、セイウンセイダン→ナマエノアルテンタイ→
アンドロメダギンガを選択

一般の赤道儀式望遠鏡での導入方法はこちら

 そのアルフェラッツから、ちょっと暗めの3等星をはさんでアルフェラッツと同じくらいの明るさの2等星を見つけることができます。空のきれいなところで、この星からちょっと北側に行ったところにを見ると、肉眼でもなにやらぼーっとした光のしみのようなものを見つけることができます。これがアンドロメダ大銀河です。理科の教科書にも載っている有名な星雲ですね。

 アンドロメダ大銀河は、私達の太陽系がある銀河系の外側、距離にすると光の速さで230万年の距離にあるとされている銀河です。しかし、この距離は実のところだんだん遠くなっています(笑)。というのは、実際に銀河系とアンドロメダ大銀河が遠ざかっているわけではなく、観測技術の向上により、その距離がだんだん正確にわかるようになってきたためです。天体望遠鏡の技術は、まだまだこれから進歩していくのですね。

 この銀河を実際望遠鏡で見てみると、左のシミュレーション画像のように、その両側に小さな銀河を伴っていることもわかります。私達の銀河系にも、日本からは見ることができませんが「大マゼラン銀河」「小マゼラン銀河」と呼ばれる小さな銀河系が伴っています。是非あなたの目で230万年のかなた(と考えられている)からの銀河の輝きを確かめてみてください!。


20cmクラスの望遠鏡で見た木星と土星
デジタルカメラで撮影

Meade オートスターでの導入方法

タイヨウケイ→モクセイまたはドセイを選択

 アンドロメダ座の北側には小学校の教科書にも載っているカシオペヤ座があります。アンドロメダは、ギリシャ神話のカシオペヤの娘で、父はカシオペヤの西となりにいるケフェウス・夫となったのが東隣のペルセウス・・・という具合に、この季節の星座たちはひとつの神話でつながっています。もし興味のある方は、図書館やインターネットで調べてみてはいかがでしょう。

 また、ペルセウス座とカシオペヤ座の中間付近には、先月のこのコーナーで紹介した二重星団と呼ばれるこの星の集まりがあります。この他にも、さきほども取り上げたアンドロメダ座のとなりのさんかく座にあるM33や、カシオペヤ座のM52など美しい星雲星団を見ることができます。是非あなたも双眼鏡や望遠鏡で楽しんでみてください。

 一方、東の空にはもう冬の星座たちも昇ってきています。一足早く昇ってくるぎょしゃ座おうし座、さらにその南側には冬の星座の王者オリオン座も昇ってきています。

 ぎゃしゃ座の1等星カペラとおうし座の1等星アルデバランの中間付近に見える明るい星が土星です。土星は望遠鏡で見ると丸い本体のまわりをくるっとドーナツ状の環が取り巻いている様子をみることができます。さらに23:00ごろになると、木星の姿も見ることができます。木星は太陽系最大の惑星で、その直径は地球の11倍もあります。木星をはじめとした太陽系の天体の大きさが解る図がこちらのページにあります。望遠鏡で見ると、木星本体にある縞模様や、木星のまわりをまわるガリレオ衛星と呼ばれる4つの衛星を見ることができます。これは、1610年にイタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡で木星を見たときに発見された衛星で、イオエウロパガニメデカリストという名前が付けられています。

 木星には現在39個の衛星が確認されていますが、そのうちガリレオ衛星の4つを含め16個は20世紀までに発見され、すでに名前が付けられていましたが、1999年〜2000年に発見された12個の衛星の名前が、先日国際天文連合によって正式に命名されました。この名前は、これまでの衛星同様、ギリシャ神話の大神ゼウスに遣えていたニンフなどの名前が付けられています。

 土星の環や木星の縞模様は、口径6cmクラスの望遠鏡でも見ることができます。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径6cmですから、充分お楽しみいただけます。是非あなたの目で宇宙のほんとうの姿を確かめてみてください!。

●このコーナーより商品をお申し込みの場合、代金のお支払いはクレジットカードでの決済または代金引換・銀行振込・郵便振替がお選びいただけます。はじめてご利用の方や、決済方法など詳しいことをお知りになりたい方は、こちらのページをご覧ください。

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この他にもいろいろな商品をラインナップしています。是非オンラインショッピングをご覧ください。

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