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 すっかり春らしくなった4月。この事務所の付近の桜もいまが満開!。日に日に暖かさを感じられるようになり、夜空を見るにも気軽に外に出られる季節になってきましたね。

 さて、先月29日、南米ブラジルから大西洋・北アフリカ・ユーラシア大陸南東部を通ってモンゴルにいたる地域で皆既日食が見られました。今回の皆既日食は、月と地球との距離が近く、太陽を完全に隠す皆既の時間が最長で4分以上も継続する、非常に条件の良い日食でした。

 右の写真はトルコ中部のアナトリア地方にあるハチベキタスで見られたその日食の様子です。この場所での皆既の延長時間は3分45秒。「ダイヤモンドリング」と呼ばれる第2接触(月が太陽全体を覆い隠す直前)の瞬間(写真上)には、大きく太陽から吹き出す赤いプロミネンスが肉眼でもはっきり見ることができ、世界中から集まった多くの人々がその一瞬に歓声を上げていました。

 日本でも、3年後の2009年7月22日に、奄美大島と種子島で皆既日食が見られます。今からとても楽しみですね!。


2枚ともMeade ETX90-ECにて撮影
画像をクリックすると日食の経過を編集した画像(450KB)が見られます
日食の全経過を編集したMPEG-4動画(40MB 10分)はこちら
 皆既日食では、太陽が完全に隠されている間は、地平線がぐるっと一回り夕焼け色に染まり、上空にはコロナにつつまれた太陽といっしょに星空もみることができます。今回は東の空にオリオン座をはじめとした冬の星座が見えていました。その冬の星座は、この季節では太陽が沈んだあとの西の空に見えることになります。4月10日ごろの星空のようすを見ると、まず目だって見えてくるのが、北西の高いところにみえるぎょしゃ座カペラ(41光年)です。ぎょしゃ座には2003年1月のこのページで紹介したM36・37・38の3つの散開星団があります。

Meade LX200GPS-25で撮影した火星

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 ぎょしゃ座の南には大神ゼウスが化けた白い牛の姿を描いたおうし座があります。おうし座の一等星アルデバラン(60光年)の付近は、ヒアデス星団という散開星団Mel25の一部で、この付近を双眼鏡で見てみると、40個程度の星が広く散らばっているのを見ることができます。

 そのぎょしゃ座のカペラとおなじくらいの高さの少し南の空に、赤く不気味に輝く星を見つけることができるはずです。これが火星です。昨年10月30日には一昨年8月の大接近に続いて地球に接近をし、現在は光の速さで約14分の距離で、だいぶ地球からは遠くなり、輝きも鈍くなっています。

 火星の南には、冬の星座の王者オリオン座ベテルギウス(310光年)・全天で最も明るい恒星のシリウス(8.7光年)のあるおおいぬ座・そしてこいぬ座プロキオン(11.2光年)が冬の大三角を形作っています。おおいぬ座には、2004年の1月のこのページで紹介した散開星団M41があります。

 冬の大三角から、目を北側の高いところに移すと明るい星が2並んでいるのを見ることができるでしょう。これがふたご座ポルックス(52光年)とカストル(32光年)も見えてきていますふたご座にも、2004年3月のこのページで紹介したM35という散開星団があります。

 そして、そのふたご座の2との星とほぼ同じ高さに見えるもう一つの明るい星が土星です。土星までの距離は光の速さで約80分かかります。土星は2月28日に「衝」(太陽−地球−土星が一直線に並ぶ)を迎え、今が最も良く見える時期です。土星を望遠鏡で見ると、右の画像のようにくるっとドーナツ状の輪が取り巻いている様子を見ることができます。

 さらに目を高いところに移すと、おとなしめに輝く春の星座が見えています。ふたご座や土星より少し高いところにある3等星数個が逆Y字に連なっている星座がかに座です。街中の明るい空では残念ながらその姿をみることはできませんが、双眼鏡や望遠鏡で探してみると、そこには一昨年の4月のこのページで紹介したプレセペという散開星団があります。

 かに座からさらに南の空に目を移すと、春の夜空では数少ない一等星、しし座レグルス(72光年)があります。しし座というと、11月のしし座流星群で有名ですが、実際に宵の空に見えるのは春の季節になります。しし座をはじめとした春の星座は、「銀河ののぞき窓」とも言われるとおり、銀河系の外側のはるかかなたにある銀河が、数多く見られるところでもあります。昨年5月のこのページでも、M65・M66というふたつの銀河を紹介しています。

20cmクラスの望遠鏡で見た土星
デジタルカメラで撮影

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Meade LX200-25GPSで見た木星
デジタルビデオカメラで撮影

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 しし座から、今度は目を北の空に向けてみると、暗い星が多い春の星座の中ではとても目立つ北斗七星があります。北斗七星はおおぐま座という星座の一部です。おおぐま座には、2002年の4月のこのページで紹介したM81・M82をはじめとして、小望遠鏡でも見ることができる銀河がたくさんあります。是非宇宙を延々と旅してきた星たちの光をあなたの目で確かめてみてください。

 北斗七星は、北極星をさがす目印にもされますし、また、柄の部分のカーブをそのまま延ばして、春の星の中で最も明るいうしかい座アークトゥルス(34光年)・おとめ座スピカ(220光年)へと続く春の大曲線の一部としても使われます。その途中、春の大曲線の内側にあるりょうけん座という小さな星座には、昨年5月のこのページで紹介したM3という球状星団があります。

 春の大曲線の2つの一等星よりも明るく、この春の空で最も目だって見えるのは、さらに東の空の低いところに輝く木星です。木星も5月5日に「衝」を迎え、今が最も良く見える時期です。木星までの距離は光の速さで約40分かかりますが、木星は太陽系最大の惑星で、その直径は地球の11倍もあるため、望遠鏡でも表面の模様が良く見えるます。木星をはじめとした太陽系の天体の大きさが解る図がこちらのページにあります。

 木星を望遠鏡で見ると、本体にある縞模様や、まわりをまわるガリレオ衛星と呼ばれる4つの衛星を見ることができます。これは、1610年にイタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡で木星を見たときに発見した衛星で、イオエウロパガニメデカリストという名前が付けられています。木星はその明るさと大きさから大神ゼウスのローマ神話での呼び名ユピテル(Jupiter=英語でジュピター)と呼ばれており、そこをまわる衛星には、ゼウスに仕えていたニンフなどの名前が付けられているのです。

 さらに時間が過ぎ夜半を過ぎると、空はすっかり夏の星座に変わっています。南の空には赤く不気味に光るさそり座アンタレス(550光年)が輝き、東の空にはこと座ベガ(25光年)・わし座のアルタイル(17光年)・はくちょう座デネブ(2000光年)で作られる「夏の大三角」も見えています。

 朝3時半ごろになると、この夏の大三角の下から木星よりさらに明るい星が昇ってきます。この星が、地球のすぐ内側をまわる明けの明星の金星です。今月の金星までの距離は、光の早さで約6分と、月の次に近い距離にいる星で、現在少しずつ地球から遠ざかっています。3月25日には、地球からの見かけ上最も太陽から離れる西方最大離角となり、今がもっとも見やすい時期です。天体望遠鏡で見てみると、右の写真のように月のように欠けている様子がわかります。金星はこれから地球に急速に接近し、望遠鏡でその姿を見ると日に日に大きさや形が変わるのがわかります。

 土星の輪や木星の衛星や縞模様・金星の満ちかけは、口径7cmクラスの望遠鏡から見ることができるようになります。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径7cmですから、充分見ることができます。是非あなたの目で確かめてください!。


望遠鏡で見た昼間の金星
望遠鏡でみるとこのように月のように満ち欠けしているのがわかります

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