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 今年のゴールデンウイークは全国的に良い天気となり、夜空を見上げた方も多かったのではないでしょうか?。夜空の方もすっかり春らしくなり、霞のかかった空におとなしく輝く春の星たちを見ることができる季節になりました。

 5月10日ごろの星空のようすを見ると、宵の西の空にはまだ冬の星座のなごりが見えています。西の空の中ほどに、明るい星が3つ並んでいるのを見ることができるでしょう。このうち少し暗めの2つの星は、ふたご座カストルポルックスです。ギリシャ神話では大神ゼウスとスパルタ王妃レダとの間に生まれた双子の兄弟と言われています。ふたご座のお兄さんのカストルの足もとには、昨年3月のこのページで紹介したM35という散開星団があります。

 そして、もうひとつのいちばん明るい星が土星です。土星を望遠鏡で見ると、右の画像のようにくるっとドーナツ状の輪が取り巻いている様子を見ることができます。

 一方、ポルックスやカストルから南の方の空には、明るい星の少ない春の星座がおとなしく光っています。ふたご座より少し高いところに、かに座があります。かに座は最も明るい星でも3等星しかなく、街中の明るい空では残念ながらその姿をみることはできませんが、双眼鏡や望遠鏡で探してみると、そこには一昨年の4月のこのページで紹介したプレセペという散開星団があります

20cmクラスの望遠鏡で見た土星
デジタルカメラで撮影

Meade オートスターでの導入方法

タイヨウケイ→ドセイを選択

M65・66のシミュレーション画像 クリックすると拡大します
20〜25cmクラスの望遠鏡で60倍くらいで見るとこのように見えます
上の細い銀河はNGC3628で、20cmクラス以上なら
同じ視野に見ることができます。

Meade オートスターでの導入方法

セイウンセイダン→メシエテンタイを選択して
65または66と入力
#494オートスターでは、キーパッド下側の上下キーで数値を入力します

双眼鏡や天体自動導入機の無い望遠鏡での見つけ方はこちら

 かに座からさらに南の高い空に目を移すと、春の夜空では数少ない一等星、しし座レグルスがあります。しし座というと、11月のしし座流星群で有名ですが、実際に宵の空に見えるのは春の季節になります。しし座をはじめとした春の星座は、「銀河ののぞき窓」とも言われるとおり、銀河系の外側のはるかかなたにある銀河が、数多く見られるところでもあります。

 そのうちのいくつかには、小望遠鏡でも見える明るい銀河があります。M65・66は、しし座の後ろ足のあたりにある10等級の銀河です。銀河系からそれぞれ2400万光年と2150万光年のかなたにある、それでも比較的近くにある銀河です。

 しし座から、今度は目を北の空に向けてみると、暗い星が多い春の星座の中ではとても目立つ北斗七星があります。北斗七星はおおぐま座という星座の一部です。おおぐま座にも、一昨年の4月のこのページで紹介したM81・M82をはじめとして、小望遠鏡でも見ることができる銀河がたくさんあります。是非宇宙を延々と旅してきた星たちの光をあなたの目で確かめてみてください。

 北斗七星は、北極星をさがす目印にもされますし、また、柄の部分のカーブをそのまま延ばして、春の星の中で最も明るいうしかい座アークトゥルスおとめ座スピカへと続く春の大曲線の一部としても使われます。その途中、春の大曲線の内側にあるりょうけん座という小さな星座には、M3という球状星団があります。


りょうけん座の球状星団M3のシミュレーション画像
20cmクラスの望遠鏡で見るとこのように見えます

Meade オートスターでの導入方法

テンタイ→セイウン/セイダン→メシエテンタイ→
「3」をキーパッドから入力

一般の赤道儀式での導入方法はこちら

 M3は地球から32,300光年の距離に有る天の川銀河(私たちの銀河系)の中の天体で、球状星団という名前の通り星がボール状に集まったもので、年老いた星がお互いのエネルギーをもとめて集まってきている様子と考えられています。天の川銀河(私たちの銀河系)の外側を取り巻くように存在する天体で、いまだに謎の多い天体のひとつです。

 M3の他にも、ヘルクレス座のM13や、いて座のM22、日本からは低空に見つけにくいですが、ケンタウルス座のω(オメガ)星団などが、良く知られた球状星団です。

 これまで、銀河や星雲や星団の名前に「M」の文字がついた天体をいくつか紹介してきましたが、これは、18世紀のフランスの天文学者シャルル・メシエが作った星雲星団のリストです。彗星の番人と呼ばれたメシエは、彗星と間違えやすい星雲や星団をあらかじめリストアップして、彗星探索をしやすくしようとしました。メシエ天体は全部110個あり、これらは18世紀の望遠鏡でも見ることができたことからもわかるように、現在の小望遠鏡でも容易に見ることができる天体ばかりです。

 しかし、そうは言っても肉眼では見ることができない天体ですから、望遠鏡の視野に入れるのはとても難しいものです。でも、天体自動導入望遠鏡なら、天体の名前を入力するだけで見つけることができます。

 今年の春の星空の中では、春の大曲線の一等星よりも明るく、最も目だって見えるのが、おとめ座にみえる木星です。木星は太陽系最大の惑星で、その直径は地球の11倍もあります。木星をはじめとした太陽系の天体の大きさが解る図がこちらのページにあります。木星は4月4日に「衝」(太陽−地球−土星が一直線に並ぶ)を迎え、いまが最も良く見える時期です。

 木星を望遠鏡で見ると、本体にある縞模様や、まわりをまわるガリレオ衛星と呼ばれる4つの衛星を見ることができます。これは、1610年にイタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡で木星を見たときに発見した衛星で、イオエウロパガニメデカリストという名前が付けられています。木星はその明るさと大きさから大神ゼウスのローマ神話での呼び名ユピテル(Jupiter=英語でジュピター)と呼ばれており、そこをまわる衛星には、ゼウスに仕えていたニンフなどの名前が付けられているのです。

 土星の輪や木星の衛星や縞模様・M3などの明るい星雲・星団は、口径6cmクラスの望遠鏡から見ることができるようになります。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径6cmですから、充分見ることができます。是非あなたの目で確かめてください!。

Meade LX200-25GPSで見た木星
デジタルビデオカメラで撮影

Meade オートスターでの導入方法

タイヨウケイ→モクセイを選択

Meade LX200GPS-25で撮影した火星

Meade オートスターでの導入方法

タイヨウケイ→カセイを選択

 さらに時間が進み夜半頃になると、早くも夏の星座も顔をのぞかせます。南東の空に赤く光る一等星が昇ってきます。この星がさそり座アンタレスです。3月31日には、このアンタレスが月に隠されるアンタレスの掩蔽がありました。

 そのアンタレスに続いて、2時ごろになると同じくらいの方角から鈍く赤く不気味に光る星が現われます。これが火星のです。火星は地球のすぐ外側をまわる惑星ですが、一昨年8月の大接近に続いて、今年10月にも地球に接近をします。今回の接近は前回ほどの大接近ではありませんが、小望遠鏡でも十分に表面の模様を見ることができます。火星は私達の地球と良く似た惑星として、近年探査機が頻繁に向かっている注目の惑星です。いつか人類が立つかもしれない火星の様子を、いち早く自分の目で確かめてみませんか?。

 これから暖かくなって、夜空を見るにも快適な季節です。是非あなたの目で宇宙からの星たちの光を確かめてください!。

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