星空案内はこちらのページと一緒にお読みください

 あけましておめでとうございます!。旧年中は当社HomePageをたくさんの方々にご覧いただき、ありがとうございました。今年も皆さんに夜空を眺めていただけるよう、楽しいコンテンツ作りをしていきたいと思っております。今後ともよろしくお願い致します。

 今年の1月は、太陽が沈んだ後の夕焼け空の中に、一番星として見えてくる木星が、とてもよく目立っていますね。木星までの距離は光の速さで約40分かかりますが、木星は太陽系最大の惑星で、その直径は地球の11倍もあるため、望遠鏡でも表面の模様が良く見えます。木星をはじめとした太陽系の天体の大きさが解る図がこちらのページにあります。

 木星を望遠鏡で見ると、本体にある縞模様や、まわりをまわるガリレオ衛星と呼ばれる4つの衛星を見ることができます。これは、1610年にイタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡で木星を見たときに発見した衛星で、イオエウロパガニメデカリストという名前が付けられています。木星はその明るさと大きさから大神ゼウスのローマ神話での呼び名ユピテル(Jupiter=英語でジュピター)と呼ばれており、そこをまわる衛星には、ゼウスに仕えていたニンフなどの名前が付けられているのです。

Meade LX200-25で見た木星
デジタルビデオカメラで撮影
 木星が西の空に沈む1月10日の午後9時ごろの星空のようす見ると、西の空のには、まだ秋の星座たちが見えています。比較的明るい星が少ない秋の星座ですが、空の高いところに見える4つの2等星で作られる秋の四辺形は、天馬ペガススのおなかにあたる場所にあります。ペガススの四辺形は、おとなしめな秋の星たちの中では比較的わかりやすい星の並びです。

 このペガススの四辺形を手がかりに、他の星座たちも探してみましょう。四辺形の西側(右側)の縦の辺をまっすぐ南のほうに延ばしていくと、まわりに明るい星がないところにひとつだけ1等星を見つけることができます。この星がみなみのうお座フォーマルハウト(22光年)です。日本ではその名の通り「みなみのひとつぼし」などと呼ぶ地方もあります。

 一方、ペガススの四辺形の北東の辺から、明るい星が4つ、やや広い間隔で並んでいるのを見つけることができます。この付近がアンドロメダ座です。ペガススの四辺形とアンドロメダ座との接点の星は「アルフェラッツ」という星で、アラビア語で「馬の中心」という意味があります。天馬ペガススのちょうどおなかの部分にあたる星なのです。アンドロメダ座には、2009年10月のこのページで紹介した有名なアンドロメダ大銀河2008年10月のこのページで紹介した散開星団NGC752などがあります。また、このアンドロメダ座の2等星の並びのいちばん先端、ペルセウス座に近いところに輝く2等星アルマクは、2006年10月のこのページでも紹介したとても美しい二重星として知られています。

 そして、アンドロメダ座の北側には小学校の教科書にも載っているカシオペヤ座があります。アンドロメダは、ギリシャ神話のカシオペヤの娘で、父はカシオペヤの西となりにいるケフェウス・夫となったのが東隣のペルセウス・・・という具合に、この季節の星座たちはひとつの神話でつながっています。もし興味のある方は、図書館やインターネットで調べてみてはいかがでしょう。
 そのペルセウス座とカシオペヤ座の中間付近を見ると、肉眼でもなにやらぼーっとした光のしみのようなものを見つけることができます。これが2008年11月のこのページで紹介した二重星団です。

 さらに東の空に目を転じると、明るい星が多くとてもにぎやかな冬の星座たちを見ることができます。北よりの高いところに見えるのがぎょしゃ座カペラ(42光年)です。


ぎょしゃ座散開星団M36 M37 M38を
10倍くらいの双眼鏡で見たときのシミュレーション画像
夜空の暗い場所で視野の広い双眼鏡で見ると、
このように3つの星団をひとつの視野に見ることができます
双眼鏡での見つけ方は
こちら

 このぎょしゃ座にはM36・37・38の3つの散開星団があります。それぞれに特徴を持った星の集まりで、最も東よりにあるM37は、約4700光年とこの3つの中でも最も遠い距離にあり、望遠鏡で見ると小さな星たちが無数に群がっている様子を見ることができます。
 まん中のM36は、約3800光年の距離にあり、星の数はM37に比べて少なめで、明るめの星がバラっと散らばって見えます。
 いちばん西のM38は、約3600光年と最も近く、他の2つに比べると少し広がりのある星の集まりです。

 これらの散開星団は、星の生まれる元となる星間物質の中から群がるように生まれてきた星たちが、少しずつ宇宙空間に広がって行っている様子を見ていると考えられています。先月のこのコーナーで紹介したすばるも、この散開星団のひとつですが、私達の太陽系から距離が約440光年と、M36・37・38と比較するととても近いため、肉眼でも見えるほど明るく大きく見えるわけです。

 ぎょしゃ座の南にはおうし座があります。おうし座の一等星アルデバラン(65光年)の付近は、ヒアデス星団という散開星団Mel25の一部で、この付近を双眼鏡で見てみると、40個程度の星が広く散らばっているのを見ることができます。一方、もう少し空の高いところに見える数個の星がごちゃごちゃっと集まって見えるところが、先月のこのコーナーで紹介した「すばる」ことプレアデス星団M45です。双眼鏡で見てみると、いろいろな明るさの100個くらいの星が群れを成しているのがわかります。ヒアデス星団までは約150光年・プレアデス星団までは約440光年の距離があり、それぞれの大きさの差はこの距離の違いによるものです。しかし、プレアデス星団の星の輝きは、ヒアデスよりずっと明るく、高温で非常に高いエネルギーを放出していることがわかります。

 すばるやヒアデス星団から少し低いところには、冬の星座の代表冬の星座の王者オリオン座ベテルギウス(600光年)・全天で最も明るい恒星のシリウス(8.6光年)のあるおおいぬ座・そしてこいぬ座プロキオン(11.4光年)が冬の大三角を形作っています。その北側にはふたご座ポルックス(34光年)とカストル(50光年)も見えてきています。ふたご座にも、2004年3月のこのページで紹介したM35という散開星団があります。

 一方、東の空に目を転じると、もう春の星座も見えはじめています。冬の星座と比較すると明るい星が少ない春の星座ですが、今年の冬の空には、普段の春の星座の星々には見られない、赤く不気味に光る星が見えます。この星が火星です。今月の火星までの距離は、光の早さで約5分で、1月28日に地球に最接近します。火星は、私たちの地球の直径の約半分の大きさしかないため、今回のように接近したときにしか、表面の模様をみることができません。是非この機会に望遠鏡を使って火星を見てみてください。

Meade LX200-25で撮影した火星

 その火星が見えているのは、11月の流星群でも有名なしし座。火星より少し低いところには、春の夜空では数少ない一等星、のレグルス(72光年)が見えています。さらに夜が更け夜半ごろになると、レグルスのほぼ真下あたりから、黄色く光る土星が昇ってきます。土星までの距離は光の速さで約80分かかります。土星を望遠鏡で見ると、右の画像のようにくるっとドーナツ状の輪が取り巻いている様子を見ることができます。

 火星や木星・土星は、そのまわりの星座の星々と毎日少しずつ位置関係を変えています。その様子を毎日スケッチしていくと、私たちの地球やこれらの惑星が、太陽のまわりをまわっていることが理解できるようになります。15世紀ポーランドの天文学者コペルニクスがはじめて唱えた地動説以後、世界中の天文学者が現在まで宇宙を見つめ続けて、現在も様々な角度から研究が進められています。そして2006年には、冥王星が惑星から除外されました。その太陽系宇宙の変遷をこちらのページにまとめています。


20cmクラスの望遠鏡で見た土星
デジタルカメラで撮影

 このページで紹介している星雲星団や土星の輪は、口径7cmクラスの望遠鏡から見ることができるようになります。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径7cmですから、充分見ることができます。是非あなたの目で確かめてください!。

 そして今月はもう一つ、楽しみな天文現象があります。1月15日の夕方、東海・北陸地方より西の地域で、部分日食を見ることができます。残念ながら、関東地方より北の地域では、太陽が沈んだ後に始まるため、日食を見ることはできません。

右写真:2009年7月22日の皆既日食の様子(クリックするとその時の様子を見られます)

 日食は、太陽・月・地球が一直線上に並び、見かけ上太陽の手前に月が入り込んでくることにより、太陽の光を遮ることにより起こります。地球から太陽と月のそれぞれの距離の関係で、月の見かけ上の大きさが太陽より大きいときは、太陽がすっぽりと月に隠される「皆既日食」となり、反対に太陽の見かけ上の大きさが月より大きいときは、月の隠された太陽の光がリング状に見えることから「金環日食」と呼ばれています。昨年7月22日に、46年ぶりに日本で見られた皆既日食のことは、皆さんの記憶にも新しいでしょう。

 今回の日食は、インドから中国にかけての一部の地域で金環日食になり、そのまわりの地域では部分日食として見られます。日本で日食がはじまるのは、夕方16:45〜48ごろ(地域によって若干異なります)からで、太陽は欠けたまま西の空に沈んでいってしまうため、西側に面した海の近くや山の上など、西の空が地平線近くまで開けた場所で見るようにしてください。


日食が起こるしくみ
太陽との距離は実際はもっと遠く、太陽はもっと大きな天体です。
太陽と月の見かけ上の大きさがほぼ同じになる偶然から、
皆既日食や金環日食がおこります。

2010年1月15日の日食の主な現象の時刻(日本時間)

地名

欠けはじめ

日没((日没時の食分)

名古屋

16:47

17:04(20.9%)

大阪

16:47

17:11(30.4%)

広島

16:46

17:23(45.8%)

福岡

16:45

17:33(58.0%)

鹿児島

16:46

17:37(58.8%)

那覇

16:48

17:59(61.7%)

 太陽はとても明るくまぶしいため、肉眼でそのまま見ることは大変危険です。まして望遠鏡を使って直接のぞくのはもってのほかです。望遠鏡や双眼鏡で直接太陽を見ることは、失明の危険もありますので絶対にしないでください。

 日食の観測は、望遠鏡や双眼鏡を使わなくても見ることができます。例えば、木の葉っぱの影によってできる太陽の光の形や、家の中でも障子にあいた小さな穴から漏れる光が欠けた太陽の形になります。

 しかし、日食の観測には望遠鏡や双眼鏡を使って倍率を上げて見た方が、欠けはじめや欠け終わりのわずかな欠け具合や、時間とともに変化していく月の動きを楽しく見ることができます。そのためには、明るい太陽の光をフィルターなどで減光する必要があります。当社では、望遠鏡や双眼鏡で安全に太陽観察ができる太陽観測用のフィルターを用意しています。この機会に是非お求めください。

商品は十分在庫をご用意しておりますが、現象の日時が近づくと、注文が殺到し品切れになることもあります。ご注文はお早めにお願い致します。

今年の天文現象をちょっとご紹介

今年も楽しみな天文現象が盛りだくさんです!。
その中から、特に注目したい現象を3つご紹介します。

★12月21日の皆既月食と、2回の部分月食

 2009年は日本では1度も見られなかった月食が、2010年は3回も見られます。その最初は、1月1日の初日の出が昇る前の西の空で起こります。そして6月16日の部分月食・さらに12月21日には2007年8月28日以来2年4ヶ月ぶりの皆既月食が見られます。

右写真:2007年8月28日の皆既月食
(クリックするとその時の様子を見られます)

★1月15日 西日本などで部分日食

 2009年7月22日に見られた皆既日食はまだ記憶に新しいですが、2010年は1月15日の夕方に、中部地方以西で部分日食が見られます。

右写真:2009年7月22日の皆既日食の様子(クリックするとその時の様子を見られます)

★1月28日 火星が接近

 2年2ヶ月ごとに地球に接近する火星が、1月28日に最も近づきます。2003年ほどではありませんが、それでも小望遠鏡で表面の模様を確認できるくらいまで接近します。

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