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 ゆううつな梅雨空が続く毎日。埼玉ではこのところ寒暖の差が激しい日が続いています。体調を崩しやすい季節ですね。空の方もなかなか晴れず、星空を待ち望んでいる今日このごろです。

 こんな梅雨空の日々でも、時折見られる晴れた夜空は、空気の汚れがすっかり洗われて、とてもきれいな星空が見られます。 梅雨が開ければ夏本番。7月10日ごろの星空のようす見ると、宵の西の空にはまだ春の星座たちが見えています。夕焼けの残る西の空の低いところには、3つの明るい星が見えるはずです。その中でも、最も明るく黄色く光る明るい星が土星です。土星までの距離は光の速さで約80分かかります。土星を望遠鏡で見ると、右の画像のようにくるっとドーナツ状の輪が取り巻いている様子を見ることができます。

 土星以外の2つの星はずっとおとなしめに光っていますが、そのうちのひとつは赤くて薄暗い不気味な光り方をしています。これが火星です。今月の火星までの距離は、光の早さで約18分です。火星は地球のすぐ外側をまわる惑星ですが、2003年8月の大接近のことは記憶にある方も多いのではないでしょうか。火星は去年12月19日に再び地球に接近をし、現在少しずつ遠ざかっています。火星は私達の地球と良く似た惑星として、近年探査機が頻繁に向かっている注目の惑星です。いつか人類が立つかもしれない火星の様子を、いち早く自分の目で確かめてみませんか?。 

20cmクラスの望遠鏡で見た土星
デジタルカメラで撮影

Meade オートスターでの導入方法

タイヨウケイ→ドセイを選択

 もうひとつ、土星の北側におとなしく光っている白い星は、春の夜空では数少ない一等星、しし座レグルス(72光年)です。しし座というと、11月のしし座流星群で有名ですが、実際に宵の空に見えるのは春の季節になります。しし座をはじめとした春の星座は、「銀河ののぞき窓」とも言われるとおり、銀河系の外側のはるかかなたにある銀河が、数多く見られるところでもあります。2005年5月のこのページでも、M65・M66というふたつの銀河を紹介しています。

 しし座から今度は目を北の空に向けると、高いところに北斗七星が見えています。北斗七星はおおぐま座という星座の一部です。おおぐま座には、2002年の4月のこのページで紹介したM81・M82をはじめとして、小望遠鏡でも見ることができる銀河がたくさんあります。是非宇宙を延々と旅してきた星たちの光をあなたの目で確かめてみてください。

 北斗七星は、北極星をさがす目印にもされますし、また、柄の部分のカーブをそのまま延ばして、うしかい座アークトゥルス(34光年)・おとめ座スピカ(220光年)へと続く春の大曲線の一部としても使われます。その途中、春の大曲線の内側にあるりょうけん座という小さな星座には、2005年5月のこのページで紹介したM3という球状星団があります。

Meade LX200-25で撮影した火星

Meade オートスターでの導入方法

タイヨウケイ→カセイを選択

 街中の夜空ではなかなか見ることができませんが、夏休みに都会から離れた山の上や海辺などで夜空を見上げると、夏の大三角を貫いて南の地平線にむかって、淡い光の帯を見ることができます。これが「天の川」です。実際に見たことが無いという方も多いと思いますが、夏の天の川は他の季節に比べて濃くはっきりと見えます。アウトドアやキャンプなどで昼間体を動かした後、食後のひとときに是非機会を作って夜空を見上げてみてください。

 その天の川が特に濃く明るく見えるのが、さそり座いて座のある方向。ちょうど今の時期の真夜中ごろに真南の空に見えてきます。この方角が、私達の天の川銀河の中心の方向になります。私達の地球がある太陽系は、天の川銀河の中心から少し離れたところにあります。このため、中心方向を見ると、たくさんの星が集まっている様子を見ることができるのです。


たて座の散開星団M11のシミュレーション画像
50倍くらいの倍率で見るとこのように見えます
とても密集した散開星団で、小望遠鏡から十分楽しめる星団です

Meade オートスターでの導入方法

テンタイ→セイウン/セイダン→メシエテンタイ→
「11」をキーパッドから入力

一般の赤道儀式望遠鏡での導入方法はこちら

 天の川が最も濃くな見えるところのやや東側に、赤く光る一等星が見えるはずです。この星がアンタレス(550光年)です。さそり座は、このアンタレスから釣り針のようにS字型をした星の連なりで、夏の星空の中ではとてもわかりやすい星座です。是非、実際の星空で探してみてください。

 そして、さそり座の西側の天の川が特に濃く明るく見える付近が、いて座のある方向。ちょうど今の時期の真夜中ごろに真南の空に見えてきます。

 その中には、たくさんの星といっしょに美しい星雲や星団を見つけることができます。今回はその中から2つをご紹介します。

 ひとつめは、天の川の最も濃い部分の少し高いところに見える散開星団M11です。星座としてはたて座(防具の盾)という小さな星座に属します。左の画像のように、この付近を双眼鏡や望遠鏡で見てみると、たくさんの星が砂つぶのように見え、さらにその中に星たちが群れを成している様子を見ることができます。M11までの距離は5600光年。天の川銀河の中心付近にある比較的直径の大きな星団です。

 また、天の川の最も濃い部分に肉眼でもなんとなくその存在が解る散光星雲M8があります。散光星雲とは、宇宙空間に存在するガスが、何らかの現象によって光って見える物で、主に水素分子や酸素分子がお互いに干渉して光っていると考えられています。その分子によって、光の色が変わって見えます。M8の場合は、主に水素分子の反応により光っているので、大口径の望遠鏡で見たり写真に撮ってみると、赤からピンク色に光っているのを見ることができます。M8までの距離は3900光年。天の川銀河の中心付近にある活発な分子雲の領域です。

 この他にも、この付近にはたくさんの星雲星団が見えます。双眼鏡をこの方向に向けるだけで、無数の星たちをみることができます。こちらのファインディングチャートを参考に、是非あなたも双眼鏡や望遠鏡で楽しんでみてください。

 一方、空の高いところには、明るく輝く白い3つの一等星で作る大きな三角形を見つけることができます。こと座ベガ・わし座のアルタイルはくちょう座デネブで作られる「夏の大三角」です。中国から伝わった七夕伝説の「織り姫」「彦星」は、それぞれベガとアルタイルだと言われています。

 その夏の大三角やさそり座よりずっと空の高いところに、3等星でできたアルファベットの「H」の形の星の連なりを見つけることができます。これがヘルクレス座で、この中には先月のこのコーナーで紹介したM13といる球状星団があります。


いて座M8のシミュレーション画像
20倍くらいで見るとこのように見えます
双眼鏡でも星雲の存在を確認することができます

Meade オートスターでの導入方法

テンタイ→セイウン/セイダン→メシエテンタイ→
「8」をキーパッドから入力

一般の赤道儀式望遠鏡での導入方法はこちら

 さらに目を、南東の空に向けると、この夏の夜空で最も明るく金色に輝く明るい星が見えるはずです。これが木星です。木星は7月9日に「衝」(太陽−地球−木星が一直線に並ぶ)を迎え、今が最も良く見える時期です。木星までの距離は光の速さで約40分かかりますが、木星は太陽系最大の惑星で、その直径は地球の11倍もあるため、望遠鏡でも表面の模様が良く見えるます。木星をはじめとした太陽系の天体の大きさが解る図がこちらのページにあります。

 木星を望遠鏡で見ると、本体にある縞模様や、まわりをまわるガリレオ衛星と呼ばれる4つの衛星を見ることができます。これは、1610年にイタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡で木星を見たときに発見した衛星で、イオエウロパガニメデカリストという名前が付けられています。木星はその明るさと大きさから大神ゼウスのローマ神話での呼び名ユピテル(Jupiter=英語でジュピター)と呼ばれており、そこをまわる衛星には、ゼウスに仕えていたニンフなどの名前が付けられているのです。

 木星の縞模様や土星の輪は、口径7cmクラスの望遠鏡から見ることができるようになります。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径7cmですから、充分見ることができます。是非あなたの目で確かめてください!。

Meade LX200-25で見た木星
デジタルビデオカメラで撮影

Meade オートスターでの導入方法

タイヨウケイ→モクセイを選択

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