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 この夏は例年より梅雨入りも梅雨明けも早く、7月中旬からとてもよい天気が続いていますね。毎日毎日暑い日が続いていますが、真夏の太陽が照りつける昼間とは打って変わって、涼しくなった夜の空には、美しい星たちが待っています。午後9時ごろの空の様子を見ると、西の空の低いところに、色の違う明るい2つの星が並んでいるのが目に付きます。このうち、右側の黄色く輝く星が土星です。土星までの距離は光の速さで約80分かかります。土星を望遠鏡で見ると、右の画像のようにくるっとドーナツ状の輪が取り巻いている様子を見ることができます。今年春からの宵空に見えていた土星も、そろそろ西の空に低くなって観望期が終わろうとしています。まだ見ていない方は、是非早めに注目してみてください。


20cmクラスの望遠鏡で見た土星
デジタルカメラで撮影

 土星の南(左)に輝く青白い星は、おとめ座スピカ(270光年)です。このおとめ座をはじめとして、西の空にはまだ春の星座が見えています。空の中ほどで今日の一番星として見えてくるのが、オレンジ色に輝くうしかい座アークトゥルス(34光年)です。アークトゥルスからさらに高いところに目を向けると、先月のこのコーナーで紹介した球状星団M13があるヘルクレス座や、その南に見えるへびつかい座が、少しおとなしめに輝いているのをみることができます。

 さらに天頂から東の空には、夏の星座が見えています。空の中ほどに、明るく輝く白い3つの一等星で作る大きな三角形を見つけることができます。こと座ベガ・わし座のアルタイルはくちょう座デネブで作られる「夏の大三角」です。中国から伝わった七夕伝説の「織り姫」「彦星」は、それぞれベガとアルタイルだと言われています。

 街中の夜空ではなかなか見ることができませんが、夏休みに都会から離れた山の上や海辺などで夜空を見上げると、この夏の大三角を貫いて南の地平線にむかって、淡い光の帯を見ることができます。これが「天の川」です。実際に見たことが無いという方も多いと思いますが、夏の天の川は他の季節に比べて濃くはっきりと見えます。アウトドアやキャンプなどで昼間体を動かした後、食後のひとときに是非機会を作って夜空を見上げてみてください。

 その天の川が特に濃く明るく見えるのが、さそり座いて座のある方向。ちょうど今の時期の真夜中ごろに真南の空に見えてきます。この方角が、私達の天の川銀河の中心の方向になります。私達の地球がある太陽系は、天の川銀河の中心から少し離れたところにあります。このため、中心方向を見ると、たくさんの星が集まっている様子を見ることができるのです。

 天の川を南へとたどっていくと、天の川の西に赤く光る目立つ星が見つかります。この星がさそり座アンタレス(550光年)です。さそり座付近の天の川の中には、散開星団M6・M7があります。双眼鏡で見ると、両方の星団をひとつの視野の中に見ることができます。

 右上に見えるこじんまりと星が密集しているのがM6(1600光年)で、左下にばらばらと星をばらまいたように広がっているのがM7(800光年)です。どちらも私たちの天の川銀河の中心と地球との中間付近にある星団で、距離の違いによりこのように見え方が違っているわけです。


7〜8倍クラスの双眼鏡で見た
さそり座M6・M7のシミュレーション画像
双眼鏡でのみつけかたは
こちら

 さらに夜23時ごろに東の空を見ると、金色に輝く明るい星が昇ってくるのが見えます。この星が木星です。木星までの距離は光の速さで約40分かかりますが、木星は太陽系最大の惑星で、その直径は地球の11倍もあるため、望遠鏡でも表面の模様が良く見えるます。木星をはじめとした太陽系の天体の大きさが解る図がこちらのページにあります。

 木星を望遠鏡で見ると、本体にある縞模様や、まわりをまわるガリレオ衛星と呼ばれる4つの衛星を見ることができます。これは、1610年にイタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡で木星を見たときに発見した衛星で、イオエウロパガニメデカリストという名前が付けられています。木星はその明るさと大きさから大神ゼウスのローマ神話での呼び名ユピテル(Jupiter=英語でジュピター)と呼ばれており、そこをまわる衛星には、ゼウスに仕えていたニンフなどの名前が付けられているのです。

Meade LX200-25で見た木星
デジタルビデオカメラで撮影

 そして明け方2時ごろになると、冬の星座の王者オリオン座ベテルギウス(600光年)が東の空から昇ってきます。その少し北側に、少し暗めに不気味に赤く光る星が火星です。今月の火星までの距離は、光の早さで約16分で、2月に地球から一番遠ざかったあと、再来年1月の小接近に向けてゆっくりと近づいてきています。

 このように、惑星たちはそのまわりの星座の星々と毎日少しずつ位置関係を変えています。その様子を毎日スケッチしていくと、私たちの地球やこれらの惑星が、太陽のまわりをまわっていることが理解できるようになります。15世紀ポーランドの天文学者コペルニクスがはじめて唱えた地動説以後、世界中の天文学者が現在まで宇宙を見つめ続けて、現在も様々な角度から研究が進められています。そして2006年には、冥王星が惑星から除外されました。その太陽系宇宙の変遷をこちらのページにまとめています。


Meade LX200-25で撮影した火星
 このページで紹介している星雲星団や木星のしま模様・土星の輪は、口径7cmクラスの望遠鏡から見ることができるようになります。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径7cmですから、充分見ることができます。是非あなたの目で確かめてください!。

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