星空案内はこちらのページと一緒にお読みください

 いよいよ4月。今年は3月に入ってから急に暖かくなり、全国的に桜の開花も早まっているようですね。今年は私も花粉症がひどく、外出を極力控えている今日この頃です(笑)。

 さて、先月10日に太陽に最も近づいたパンスターズ彗星(C/2011L4)は、もう皆さんはご覧になられたでしょうか?。右の写真は、3月14日に当社事務所3階の窓から撮影したパンスターズ彗星(C/2011L4)です。先月中は夕方の西の空に見えていて、黄砂や春霞の影響でなかなか見えない日が多かったのですが、今月からは明け方の東の空のほうが条件がよくなります。明け方の空の方が大気の影響を受けにくいため、まだ見ていない方は、ちょっと早起きして太陽が昇る前の東の空を注目してみてください詳しくは、こちらのページで随時情報を更新しています。

 また、4月26日の明け方には、関東・東海・北陸地方以西の地域で部分月食を見ることができます。詳しくは後ほどこのページでご紹介する予定です。

 この季節は春霞が多く、ぱっと晴れない日が多くなりますが、風向きが変わって急に透明度の良い空になる日もあります。午後9時ごろの星空のようすを見ると、西の空の中ほどに、今日の一番星となっている木星が見えます。木星までの距離は光の速さで約40分かかりますが、木星は太陽系最大の惑星で、その直径は地球の11倍もあるため、望遠鏡でも表面の模様が良く見えるます。木星をはじめとした太陽系の天体の大きさが解る図がこちらのページにあります。

 木星を望遠鏡で見ると、本体にある縞模様や、まわりをまわるガリレオ衛星と呼ばれる4つの衛星を見ることができます。これは、1610年にイタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡で木星を見たときに発見した衛星で、イオエウロパガニメデカリストという名前が付けられています。木星はその明るさと大きさから大神ゼウスのローマ神話での呼び名ユピテル(Jupiter=英語でジュピター)と呼ばれており、そこをまわる衛星には、ゼウスに仕えていたニンフなどの名前が付けられているのです。

 今年、木星が見えているのはおうし座になります。木星のすぐ下にオレンジ色に輝くのが、おうし座の一等星アルデバラン(65光年)です。この付近は、ヒアデス星団という散開星団Mel25の一部で、この付近を双眼鏡で見てみると、40個程度の星が広く散らばっているのを見ることができます。一方、もう少し空の低いところに見える数個の星がごちゃごちゃっと集まって見えるところが、昨年12月のこのページでも紹介した「すばる」ことプレアデス星団M45です。

Meade LX200-25で見た木星
デジタルビデオカメラで撮影

 そして、おうし座の北に黄色っぽく光る1等星が、ぎょしゃ座カペラ(41光年)です。ぎょしゃ座には1月のこのページで紹介したM36・37・38の3つの散開星団があります。ぎょしゃ座とは反対の南の空には冬の星座の代表冬の星座の王者オリオン座ベテルギウス(310光年)・全天で最も明るい恒星のシリウス(8.7光年)のあるおおいぬ座・そしてこいぬ座プロキオン(11.2光年)が冬の大三角を形作っています。おおいぬ座には、2004年の1月のこのページで紹介した散開星団M41があります。

 冬の大三角の北には、ふたご座ポルックス(52光年)とカストル(32光年)も見えてきています。このふたごは、ギリシャ神話では大神ゼウスとスパルタ王妃レダとの間に生まれた双子の兄弟と言われています。そのふたご座のお兄さんのカストルの足もとには、先月のこのページで紹介したM35という散開星団があります。

 さらに目を空の高いところに向けると、明るい星の少ない春の星座がおとなしく光っています。ふたご座のとなりにはかに座があります。かに座は最も明るい星でも3等星しかなく、街中の明るい空では残念ながらその姿をみることはできませんが、双眼鏡や望遠鏡で探してみると、そこには2003年の4月のこのページで紹介したプレセペという散開星団があります

M65・66のシミュレーション画像 クリックすると拡大します
20〜25cmクラスの望遠鏡で60倍くらいで見るとこのように見えます
上の細い銀河はNGC3628で、20cmクラス以上なら
同じ視野に見ることができます。

Meade オートスターでの導入方法

Deep Sky→Messierを選択して
65または66と入力
#494オートスターでは、キーパッド下側の上下キーで数値を入力します
双眼鏡や天体自動導入機の無い望遠鏡での見つけ方はこちら

 かに座から南の空に目を移すと、春の夜空では数少ない一等星、しし座レグルス(79光年)があります。しし座というと、11月のしし座流星群で有名ですが、実際に宵の空に見えるのは春の季節になります。

 しし座をはじめとした春の星座は、太陽系のある天の川銀河の円盤状になっているちょうど薄くなった方角にあたります。このため、「銀河ののぞき窓」とも言われるとおり、天の川銀河の中の星たちの数が少なく、その外側にある他の銀河をたくさん見ることができます

 そのうちのいくつかには、小望遠鏡でも見える明るい銀河があります。M65・66は、しし座の後ろ足のあたりにある10等級の銀河です。銀河系からそれぞれ2400万光年と2150万光年のかなたにある、それでも比較的近くにある銀河です。

 しし座からさらに空の高いところに目を移すと、春の星の中でも特に目立つ北斗七星があります。北斗七星は星座ではなくおおぐま座という星座の一部になります。おおぐま座には、先月のこのページで紹介したM81M82の2つの銀河があります。北斗七星は、北極星をさがす目印にもされますし、また、柄の部分のカーブをそのまま延ばして、春の星の中で最も明るいうしかい座アークトゥルス(約37光年)・おとめ座スピカ(約260光年)へと続く春の大曲線の一部としても使われます。その途中、春の大曲線の内側にあるりょうけん座という小さな星座には、2011年3月のこのページで紹介したM3という球状星団があります。

 その春の大曲線の終点に光るスピカからももう少し低い空に、今年は黄色く光る明るい星が見えています。この星が土星です。土星までの距離は光の速さで約80分かかります。土星を望遠鏡で見ると、右の画像のようにくるっとドーナツ状の輪が取り巻いている様子を見ることができます。

 土星は4月29日に「衝」(太陽−地球−土星が一直線に並ぶ)を迎え、これからの季節が最も良く見える時期です。土星を望遠鏡で見ると、右の画像のようにくるっとドーナツ状の輪が取り巻いている様子を見ることができます。

 このページで紹介している星雲星団や惑星の様子は、口径7cmクラスの望遠鏡から見ることができるようになります。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径7cmですから、充分見ることができます。是非あなたの目で確かめてください!。


20cmクラスの望遠鏡で見た土星
デジタルカメラで撮影

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