星空案内はこちらのページと一緒にお読みください
 いよいよ3月。ここ数日で急に春めいた陽気になり、そろそろスギ花粉の季節です(苦笑)。マスクと鼻炎薬が手放せない季節になりました・・・。でも、日に日に少しずつ暖かくなり、木々の芽吹きや鳥のさえずりから春が近くまで来ていることも感じさせてくれます。

 来月4日には、今年の天文現象で最も注目されている皆既月食があります。詳しくはこちらのページで紹介しています。お見逃しのないよう、早めに準備しておきましょうね。

 ????星空の方も、3月になると冬の星座から春の星座へと移り変わっていきます。今月、太陽が西の空に沈んで夕焼け空には、ひとつの明るい星が見えてきます。この星が宵の明星金星です。金星を天体望遠鏡で見てみると、左の写真のように月のように欠けている様子がわかります。
 金星のように、地球より内側をまわる惑星のことを内惑星といいます。内惑星は、地球と太陽との位置関係により、見かけの大きさと明るさが変化します。その様子はこちらのページで解説しています。
 金星は、昨年10月24日に外合(地球から見て太陽の向こう側を通過する)を過ぎたところで、今年前半は夕焼け空の中で少しずつ地球に近づいてきます。今月の金星までの距離は、光の早さで約11分で、金星は日に日に空の高いところに見られるようになります。
 もうひとつ、その金星より少し低いところに、鈍く赤い光で不気味な存在感に輝く火星も見えています。火星は地球のすぐ外側をまわる惑星ですが、2003年8月の大接近のことは記憶にある方も多いのではないでしょうか。現在、火星までの距離は光の早さで約17分で、昨年4月15日に再接近で地球が追い抜いた後、どんどん遠ざかっています。今回の接近は2003年ほどの大接近にはなりませんでしたが、火星は私達の地球と良く似た惑星として、近年探査機が頻繁に向かっている注目の惑星です。いつか人類が立つかもしれない火星の様子を、いち早く自分の目確かめてみませんか?。

●2003年の6月7月8月9月のこのコーナーでは、火星についてより詳しくコメントしています。興味のある方は是非ご覧ください。

Meade LX200-25で撮影した火星

 金星や火星が西の空に沈んだあと、午後9時ごろの星空のようすを見ると、北西の空にはW字型の星が連なるカシオペヤ座が見えています。カシオペヤ座の東(上)には、漢字の「人」という字を横にしたように星が連なるペルセウス座があります。この、ペルセウス座とカシオペヤ座の中間付近には、1月のこのページでも紹介している二重星団と呼ばれるこの星の集まりがあります。この付近は、まだ秋の星座が見えていることになります。

 その秋の星座たちを追うように、空の高いところには冬のきらびやかな星たちが輝いています。ペルセウス座の北よりの高いところに見える黄色い一等星は、ぎょしゃ座カペラ(42光年)です。ぎょしゃ座には2013年1月のこのページで紹介したM36・37・38の3つの散開星団があります。

 ぎょしゃ座の南にはおうし座があります。おうし座の一等星アルデバラン(65光年)の付近は、ヒアデス星団という散開星団Mel25の一部で、この付近を双眼鏡で見てみると、40個程度の星が広く散らばっているのを見ることができます。一方、もう少し空の高いところに見える数個の星がごちゃごちゃっと集まって見えるところが、2013年12月のこのページで紹介した「すばる」ことプレアデス星団M45です。

 すばるやヒアデス星団より少し低いところには、冬の星座の代表冬の星座の王者オリオン座ベテルギウス(310光年)・全天で最も明るい恒星のシリウス(8.7光年)のあるおおいぬ座・そしてこいぬ座プロキオン(11.2光年)が冬の大三角を形作っています。おおいぬ座には、2014年の2月のこのページで紹介した散開星団M41があります。さらにその南には、2012年1月のこのページで紹介したカノープス(310光年)も見えているはずです。

 冬の大三角の北には、ふたご座ポルックス(52光年)とカストル(32光年)も見えてきています。ふたご座には、先月のこのページで紹介した散開星団M35があります。

 そしてこの冬、明るい冬の星座の星たちよりもさらに目だって見えているのが、ふたご座の下に金色に輝く木星です。木星は2月7日に「衝」を迎え、今が最も良く見える時期です。木星までの距離は光の速さで約40分かかりますが、木星は太陽系最大の惑星で、その直径は地球の11倍もあるため、望遠鏡でも表面の模様が良く見えるます。木星をはじめとした太陽系の天体の大きさが解る図がこちらのページにあります。

 木星を望遠鏡で見ると、本体にある縞模様や、まわりをまわるガリレオ衛星と呼ばれる4つの衛星を見ることができます。これは、1610年にイタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡で木星を見たときに発見した衛星で、イオエウロパガニメデカリストという名前が付けられています。木星はその明るさと大きさから大神ゼウスのローマ神話での呼び名ユピテル(Jupiter=英語でジュピター)と呼ばれており、そこをまわる衛星には、ゼウスに仕えていたニンフなどの名前が付けられているのです。

Meade LX200-25で見た木星
デジタルビデオカメラで撮影
 一方、東の空に目を転じると、冬の星座に比べるとおとなしめに輝く春の星座を見ることができます。そんな春の星の中でも特に目立つのが、北の空に見える北斗七星です。北斗七星は星座ではなくおおぐま座という星座の一部になります。北斗七星は、北極星をさがす目印にもされますし、また、柄の部分のカーブをそのまま延ばして、春の星の中で最も明るいうしかい座アークトゥルス(約37光年)・おとめ座スピカ(約260光年)へと続く春の大曲線の一部としても使われます。その途中、春の大曲線の内側にあるりょうけん座という小さな星座には、昨年4月のこのページで紹介したM3という球状星団があります。

おおぐま座銀河M81・M82の
望遠鏡で見たときのシミュレーション画像
20cmクラスの望遠鏡で50倍くらいの倍率で見たときの
視野にしてあります

セレストロン Nexstar+での導入方法

「3」(Deep Sky)キー→メシエ
→「081」または「082」を
キーパッドから入力

Sky-watcher Gotoドブソニアンでの導入方法

「4」(メシエ)キー→
→「81」または「82」を
キーパッドから入力

双眼鏡や天体自動導入機の無い望遠鏡での見つけ方はこちらのページ

 春の星座の方角は、太陽系のある天の川銀河の円盤状になっているちょうど薄くなった方角にあたります。このため、天の川銀河の中の星たちの数が少なく、その外側にある他の銀河をたくさん見ることができます。その中でも、おおぐま座の中にあるM81M82は、どちらも約1200万光年と比較的天の川銀河に近く、小望遠鏡でも見やすい天体です。

 左の画像は望遠鏡で見たようすのシミュレーション画像で、下の大きめの方がM81、上の細長い方がM82です。空の条件のよいところでより大口径の望遠鏡を使ってみると、この画像よりもっと細かいところまで見えるときもあります。特にM82のほうは、明るい部分が複雑に分裂している様子をみることができます。ここからは、強力なX線や電波が発せられていることが地上からの観測で解っており、銀河内部で大爆発が起こっていると考えられています。

 おおぐま座周辺には、この他にも小望遠鏡でも楽しめる銀河がたくさんあります。是非宇宙を延々と旅してきた星たちの光をあなたの目で確かめてみてください。

 北斗七星の南には、春の夜空では数少ない一等星、しし座レグルスがあります。しし座というと、11月のしし座流星群で有名ですが、実際に宵の空に見えるのは春の季節になります。しし座にも、昨年3月のこのページで紹介したM65・66があります。

 さらに夜が更けて夜半ごろになると、東の空から土星が昇ってくるのが見えます。土星までの距離は光の速さで約80分かかります。土星を望遠鏡で見ると、右の画像のようにくるっとドーナツ状の輪が取り巻いている様子を見ることができます。

 金星や火星・木星・土星などの惑星たちは、そのまわりの星座の星々と毎日少しずつ位置関係を変えています。その様子を毎日スケッチしていくと、私たちの地球やこれらの惑星が、太陽のまわりをまわっていることが理解できるようになります。15世紀ポーランドの天文学者コペルニクスがはじめて唱えた地動説以後、世界中の天文学者が現在まで宇宙を見つめ続けて、現在も様々な角度から研究が進められています。そして2006年には、冥王星が惑星から除外されました。その太陽系宇宙の変遷をこちらのページにまとめています。


20cmクラスの望遠鏡で見た土星
デジタルカメラで撮影

 このページで紹介している星雲星団や惑星の様子は、口径7cmクラスの望遠鏡から見ることができるようになります。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径7cmですから、充分見ることができます。是非あなたの目で確かめてください!。

●このコーナーより商品をお申し込みの場合、代金のお支払いはクレジットカードでの決済または代金引換・銀行振込・郵便振替・コンビニ決済(NP後払い)・ショッピングクレジット(分割払い)がお選びいただけます。はじめてご利用の方や、決済方法など詳しいことをお知りになりたい方は、こちらのページをご覧ください。

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