
星空案内はこちらのPDFファイルと一緒にお読みください
今日から10月。日の入りの時間も日に日に早くなり、紅葉と夕焼けが美しい季節になりましたね。10月の夜空は、夏の星座が空の高いところに見え、まだまだにぎやかな季節です。午後9時ごろの星空のようすを見ると、西の空の高いところに明るく輝く白い3つの一等星で作る大きな三角形を見つけることができます。こと座のベガ(25光年)・わし座のアルタイル(17光年)・はくちょう座のデネブ(2600光年)で作られる「夏の大三角」です。中国から伝わった七夕伝説の「織り姫」と「彦星」は、それぞれベガとアルタイルだと言われています。こと座の中には、昨年7月のこのページで紹介したM57があります。また、夏の大三角のほぼまん中、はくちょう座のくちばしにあたるところには、8月のこのページで紹介したアルビレオという星があります。このアルビレオのすぐ近くにあるこぎつね座という星座の中には、8月のこのページで紹介したM27と呼ばれる星雲や、2023年9月のこのページで紹介した球状星団M71もあります。はくちょう座を少し北に行ったところには、先月のこのページで紹介した散開星団M39があります。 |
| 一方、東の空に目を向けると、秋の星座たちも昇ってきています。秋の星座は明るい星が少ないですが、その中で東の空のなかほどに、ぽつんと黄色っぽく輝く星が昇ってきます。この星が土星です。土星までの距離は光の速さで約80分かかります。土星を望遠鏡で見ると、右の画像のようにくるっとドーナツ状の輪が取り巻いている様子を見ることができます。 この輪は、土星の直径(約116,000km)に対してわずか20mの厚さしかない円盤のため、地球からの見かけ上真横になったときと太陽に対して真横になったときには、輪が消えたように見える現象が起こります。土星は太陽の周りを約30年かけて公転しているので、その現象は約15年おきに起こるのですが、5月7日に太陽に対して輪が真横になり、この前後数日はほとんど輪が見えない状態になりました。是非、天体望遠鏡で輪の細くなった土星をご自身の目で確かめてみてください。 |
![]() Nexstar Evolution 6-Jで撮影した土星 MZT824RF ズームアイピース使用 マイクロフォーサーズミラーレスカメラ 2024年8月3日撮影 同時に撮影したMP4動画はこちら(7.4MB) |
| 土星から空の高いところに目を移すと、「馬肥ゆる秋」のごとく、天頂付近に見えているのは、天馬ペガススの姿です。ペガススの四辺形は、おとなしめな秋の星たちの中では比較的わかりやすい星の並びです。ベガスス座には、昨年10月のこのページで紹介した球状星団M15があります。 一方、 ペガススの四辺形の西側(右側)の縦の辺をまっすぐ南のほうに延ばしていくと、土星よりさらに低いところにひとつだけ1等星を見つけることができます。この星がみなみのうお座のフォーマルハウト(22光年)です。日本ではその名の通り「みなみのひとつぼし」などと呼ぶ地方もあります。 このペガスス座とみなみのうお座の間にはみずがめ座があります。街明かりの明るい空では見つけることができませんが、少し空の暗いところに行くと、3〜4等星の星たちが点々と星座を作っているのがわかります。 みずがめ座には、M2という球状星団があります。地球から約37,500光年の距離にある天の川銀河(私たちの銀河系)の中の天体で、名前の通り星がボール状に集まったもので、他の星に比べて年老いた星が集まっている様子と考えられています。天の川銀河(私たちの銀河系)の外側を取り巻くように存在する天体で、いまだに謎の多い天体のひとつです。 |
![]() みずがめ座球状星団M2 セレストロン Nexstar Evolution 6-J + HyperStar マイクロフォーサーズミラーレスカメラで撮影 |
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| もうひとつ、みずがめ座には有名な星雲があります。M2よりもさらに低い空、フォーマルハウトの少し北にあるNGC7293がそれです。こと座のM57やこぎつね座のM27同じ惑星状星雲と呼ばれるもので、星雲の中心にある白色矮星が星としての一生を終えて、吹き出したガスが電離して輝いている様子が見えていると考えられています。地球から約650光年と近い距離にあるので、他の惑星状星雲と比べると大きく広がって見えるのです。 発見されたのが1824年と比較的最近であることからもわかるように、淡く広がっているため、小型の望遠鏡では目で直接見て星雲の存在を確認するのはちょっとむずかしい天体です。しかし、デジカメを使って長時間露出すると、この写真のようにカラフルな星雲を捉えることができます。 さらに、みずがめ座の南には、2022年11月のこのページで紹介したちょうこくしつ座銀河NGC253や球状星団NGC288など、小口径の望遠鏡でも楽しめる星雲星団があります。これらの星雲や星団は、肉眼では見ることができないため、見つけるのが難しいものですが、天体自動導入望遠鏡なら、天体の名前を入力するだけで見つけることができます。 |
![]() みずがめ座惑星状星雲NGC7293 セレストロン Nexstar Evolution 6-J + HyperStar マイクロフォーサーズミラーレスカメラで撮影 |
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一方、ペガススの四辺形の北東の辺から、明るい星が4つ、やや広い間隔で並んでいるのを見つけることができます。この付近がアンドロメダ座です。ペガススの四辺形とアンドロメダ座との接点の星は「アルフェラッツ」という星で、アラビア語で「馬の中心」という意味があります。星座絵に描かれた天馬ペガススの、ちょうどおなかの部分にあたる星なのです。アンドロメダ座には、昨年11月のこのページで紹介したアンドロメダ大銀河M31やNGC891・2022年10月のこのページで紹介した二重星アルマク・2008年10月のこのページNGC752など、双眼鏡や望遠鏡で見て楽しい天体がたくさんあります。 アンドロメダ座の北側には小学校の教科書にも載っているカシオペヤ座があります。アンドロメダは、ギリシャ神話のカシオペヤの娘で、父はカシオペヤの西となりにいるケフェウス・夫となったのが東隣のペルセウス・・・という具合に、この季節の星座たちはひとつの神話でつながっています。もし興味のある方は、図書館やインターネットで調べてみてはいかがでしょう。 そのペルセウス座とカシオペヤ座の中間付近を見ると、空のきれいなところであれば天の川の中に肉眼でもなにやらぼーっとした光のしみのようなものを見つけることができます。これが昨年12月のこのページで紹介した二重星団です。 |
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| 夜が更けて夜11時ごろになると、東の空からはもう冬の星座のオリオン座なども見えるようになります。そのオリオン座の北(左)に、煌々と輝く木星が目立って見えています。木星までの距離は光の速さで約40分かかります。木星は太陽系最大の惑星で、その直径は地球の11倍もあるため、望遠鏡でも表面の模様が良く見えます。木星をはじめとした太陽系の天体の大きさが解る図がこちらのページにあります。 木星を望遠鏡で見ると、本体にある縞模様や、まわりをまわるガリレオ衛星と呼ばれる4つの衛星を見ることができます。これは、1610年にイタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡で木星を見たときに発見した衛星で、イオ・エウロパ・ガニメデ・カリストという名前が付けられています。木星はその明るさと大きさから大神ゼウスのローマ神話での呼び名ユピテル(Jupiter=英語でジュピター)と呼ばれており、そこをまわる衛星には、ゼウスに仕えていたニンフなどの名前が付けられているのです。 さらに明け方3時ごろになると、東の空から明けの明星の金星が昇ってきます。今月の金星までの距離は光の速さで約12分で、3月21日に太陽と地球の間を通過する内合を過ぎ、だんだんと地球から遠ざかっているところです。 水星と金星は地球より内側をまわっているので内惑星と呼ばれています。内惑星は、地球と太陽との位置関係により、見かけの大きさと明るさが変化します。その様子はこちらのページで解説しています。 |
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![]() 天体望遠鏡で見た昼間の金星 Nexstar Evolution 6-J MZT824RF ズームアイピース使用 マイクロフォーサーズミラーレスカメラ |
| 金星・火星・木星・土星などの惑星たちは、そのまわりの星座の星々と毎日少しずつ位置関係を変えています。その様子を毎日スケッチしていくと、私たちの地球やこれらの惑星が、太陽のまわりをまわっていることが理解できるようになります。15世紀ポーランドの天文学者コペルニクスがはじめて唱えた地動説以後、世界中の天文学者が現在まで宇宙を見つめ続けて、現在も様々な角度から研究が進められています。そして2006年には、冥王星が惑星から除外されました。その太陽系宇宙の変遷をこちらのページにまとめています。 このページで紹介している星雲星団や惑星の様子は、口径7cmクラスの望遠鏡から見ることができるようになります。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径7cmですから、充分見ることができます。是非あなたの目で確かめてください!。 |
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| 惑星や星雲星団の観望に最適な望遠鏡ラインナップ | ||
| 各マークについての解説はこちら | ||
| はじめての星空には、まずは双眼鏡! | ||
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