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 今日から10月。日の入りの時間も日に日に早くなり、紅葉と夕焼けが美しい季節になりましたね。今年の10月の宵空では、太陽が沈んだ後の夕焼け空の中に宵の明星金星が見え始めています。金星を天体望遠鏡で見てみると、右の写真のように月のように欠けている様子がわかります。水星と金星は地球より内側をまわっているので内惑星と呼ばれています。内惑星は、地球と太陽との位置関係により、見かけの大きさと明るさが変化します。その様子はこちらのページで解説しています。金星は、このあと来年3月までは宵の明星として見ることができます。今月の金星までの距離は、光の早さで約11分で、しばらくは太陽の向こう側をゆっくりと地球に近づいてくるため、太陽が沈んだあとの低い空に見えています。 ????
 その金星を追うように、春先からずっと見えていた土星も、そろそろ見納めの時期になっています。土星までの距離は光の速さで約80分かかります。土星を望遠鏡で見ると、右の画像のようにくるっとドーナツ状の輪が取り巻いている様子を見ることができます。

 土星などの惑星たちは、そのまわりの星座の星々と毎日少しずつ位置関係を変えています。その様子を毎日スケッチしていくと、私たちの地球やこれらの惑星が、太陽のまわりをまわっていることが理解できるようになります。15世紀ポーランドの天文学者コペルニクスがはじめて唱えた地動説以後、世界中の天文学者が現在まで宇宙を見つめ続けて、現在も様々な角度から研究が進められています。そして2006年には、冥王星が惑星から除外されました。その太陽系宇宙の変遷をこちらのページにまとめています。

20cmクラスの望遠鏡で見た土星
デジタルカメラで撮影
 さらに土星より少し高い空には、ひときわ赤い光で不気味な存在感に輝いている火星が見えます。火星は地球のすぐ外側をまわる惑星ですが、2003年8月の大接近のことは記憶にある方も多いのではないでしょうか。

 今月の火星までの距離は光の早さで約9分で、5月31日に最接近で地球が火星を追い越し、少しずつ離れて行っています。今回は「中接近」で、2003年8月の大接近ほどは近づきませんが、それでも天体望遠鏡で火星表面が見られるほどまで接近します。継続してみていると、その大きさや明るさが少しずつ変わっていく様子も見ることができます。この春の3月から5月の間だけでも、直径は2倍以上まで大きく見えるようになります。

Meade LX200-25で撮影した火星
 火星は、酸化鉄などを成分とした地表が太陽に照らされて、その反射した光が私たちの目に赤い色として見えています。表面には小望遠鏡でも見える細かい模様があり、また、地球の南極と北極にあたる部分には「極環」と呼ばれる白い部分も見られます。これは火星表面の二酸化炭素が凍ってドライアイスのようになっていると考えられています。ちょっと大きめの口径の望遠鏡で、毎日同じ時間に火星を見てみると、これらの模様が日に日に変化して行く様子も見ることができます。これは火星の自転周期が地球の時間で24時間37分と、地球よりちょっとだけ長いことから起こります。もちろん一日の中でもその様子は刻々と変化していきます。
火星の大きさの比較
3月から5月までで
これだけ変わります
 火星は、私たちの地球のすぐ外側を回っている惑星で、約2年2ヶ月ごとに地球に接近します。しかし、接近ごとにその距離が異なります。その理由は、火星の軌道が真円ではなくちょっとゆがんだ楕円をしているためです。
 右の図は、その軌道を上から見た図になります。地球軌道と火星軌道が接近している8月ごろに接近するときには大接近になり、反対に2月ごろに接近するときは小接近になるのです。
接近する日 距離 視直径
2016/05/31 0.50AU

18.6"

2018/07/31 0.38AU

24.3"

2020/10/06 0.41AU

22.6"

2022/12/01 0.54AU

17.2"

2025/01/12 0.64AU

14.6"

2027/02/20 0.68AU

13.8"

2029/03/30 0.65AU

14.5"

2031/05/12 0.55AU

16.9"

これから15年間の地球と火星の接近する日とその距離・大きさのシミュレーション
最遠のときは太陽の向こう側にあるので、地球からはみることができません。
 その土星や火星が西の空に沈む午後9時ごろの星空のようすを見ると、西の空の高いところには、明るく輝く白い3つの一等星で作る大きな三角形を見つけることができます。こと座ベガ・わし座のアルタイルはくちょう座デネブで作られる「夏の大三角」です。中国から伝わった七夕伝説の「織り姫」「彦星」は、それぞれベガとアルタイルだと言われています。こと座には、2015年7月のこのページで紹介したリング状星雲M57があります。また、はくちょう座付近には、アルビレオのすぐ近くにあるこぎつね座という星座の中には、8月のこのページで紹介した亜鈴状星雲M27や、や座の球状星団M71など、小望遠鏡で見つけられる星雲星団がたくさんあります。是非ご自分の目ではるか宇宙からの光を確かめてみてください。

 一方、西の空の夏の星座たちにくらべて、少しおとなしめに輝くのが、東の空に見える秋の星座たちです。「馬肥ゆる秋」のごとく、東の空の中ほどに見えているのは、天馬ペガススの姿です。ペガススの四辺形は、おとなしめな秋の星たちの中では比較的わかりやすい星の並びです。ペガスス座には、2013年10月のこのコーナーで紹介した球状星団M15があります。

 このペガススの四辺形を手がかりに、他の星座たちも探してみましょう。四辺形の西側(右側)の縦の辺をまっすぐ南のほうに延ばしていくと、まわりに明るい星がないところにひとつだけ1等星を見つけることができます。この星がみなみのうお座フォーマルハウト(22光年)です。日本ではその名の通り「みなみのひとつぼし」などと呼ぶ地方もあります。

 そして、ペガススの四辺形の北東の辺から、明るい星が4つ、やや広い間隔で並んでいるのを見つけることができます。この付近がアンドロメダ座です。ペガススの四辺形とアンドロメダ座との接点の星は「アルフェラッツ」という星で、アラビア語で「馬の中心」という意味があります。星座絵に描かれた天馬ペガススの、ちょうどおなかの部分にあたる星なのです。

一眼レフデジタルカメラで撮影したM31
APS-C一眼レフ+135mm F2.5レンズ 15秒露出
富士山須走口五合目にて撮影 
nano tracker使用
 このアンドロメダ座には、有名なアンドロメダ大銀河M31があります。私達の太陽系がある銀河系の外側、距離にすると光の速さで230万年の距離にあるとされている銀河です。しかし、この距離は実のところだんだん遠くなっています(笑)。というのは、実際に銀河系とアンドロメダ大銀河が遠ざかっているわけではなく、観測技術の向上により、その距離がだんだん正確にわかるようになってきたためです。天体望遠鏡の技術は、まだまだこれから進歩していくのですね。

 この銀河を望遠鏡で見てみると、左の写真のように、その両側に小さな銀河を伴っていることもわかります。私達の銀河系にも、日本からは見ることができませんが「大マゼラン銀河」「小マゼラン銀河」と呼ばれる小さな銀河系が伴っています。是非あなたの目で230万年のかなた(と考えられている)からの銀河の輝きを確かめてみてください!。

 もうひとつ、アンドロメダ座にある面白い形をした銀河としてNGC891を紹介します。光の速さでおよそ3000万光年の距離にあると考えられていて、空のきれいな場所で20cmクラス以上の望遠鏡を使うと、細長い棒のような形に見え、少し時間をかけて写真撮影すると、左の写真のように中心に暗黒帯を伴った面白い形を見ることができます。

 アンドロメダ座には、このほかにも2006年10月のこのページで紹介した二重星アルマク2008年10月のこのページNGC752など、双眼鏡や望遠鏡で見て楽しい天体がたくさんあります。

NGC891 アンドロメダ座銀河
Sky-watcher Goto Dob 10使用
APS-Cデジカメ一眼レフ 30秒露出
茨城県筑波山風返峠
て撮影
 このページで紹介している星雲星団や惑星の様子は、口径7cmクラスの望遠鏡から見ることができるようになります。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径7cmですから、充分見ることができます。是非あなたの目で確かめてください!。

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