トップページ 今月の星空 オンラインショッピング お支払い方法など スターライトキャラバン 会社概要



星空案内はこちらのPDFファイルと一緒にお読みください

 今年も残り2か月。山の高いところからだんだんと紅葉が街に降りてきて、柿や栗などの秋の味覚も楽しめる季節になりましたね。11月の夜空は、夏の星座が空の高いところに見え、まだまだにぎやかな季節ですが、今年はそこにさらに4つの惑星も加わり、大賑わいとなっています。

 この秋から冬にかけてのの宵空では、太陽が沈んだ後の夕焼けの中に宵の明星金星が見えています。今月の金星までの距離は光の速さで約9分で、8月に太陽の向こう側を周ってから少しずつ地球に接近してきているところです。このあと来年の3月ごろまで、宵の明星として見ることができます。

 水星と金星は地球より内側をまわっているので内惑星と呼ばれています。内惑星は、地球と太陽との位置関係により、見かけの大きさと明るさが変化します。その様子はこちらのページで解説しています。


天体望遠鏡で見た昼間の金星
Nexstar Evolution 6-J
MZT824RF ズームアイピース使用
マイクロフォーサーズミラーレスカメラ
 その金星が西の空に沈み、夜が暮れてくる午後9時ごろの星空のようすを見ると、西の空の中ほどに明るく輝く白い3つの一等星で作る大きな三角形を見つけることができます。こと座ベガ(25光年)・わし座のアルタイル(17光年)・はくちょう座デネブ(2600光年)で作られる「夏の大三角」です。中国から伝わった七夕伝説の「織り姫」「彦星」は、それぞれベガとアルタイルだと言われています。こと座の中には、7月のこのページで紹介したM57があります。また、夏の大三角のほぼまん中、はくちょう座のくちばしにあたるところには、7月のこのページで紹介したアルビレオという星があります。このアルビレオのすぐ近くにあるこぎつね座という星座の中にには、2022年8月のこのページで紹介したM27と呼ばれる星雲や、2023年9月のこのページで紹介した球状星団M71もあります。

 一方、南の空のに目を向けると、空の中ほどの周りに明るい星が少ないところに、今年はぽつんと黄色っぽい明るい星が見えています。この星が土星です。土星までの距離は光の速さで約80分かかります。 土星は9月9日に「衝」を迎え、これから観望の好期を迎えます。土星を望遠鏡で見ると、右の画像のようにくるっとドーナツ状の輪が取り巻いている様子を見ることができます。

 この輪は、土星の直径(約116,000km)に対してわずか20mの厚さしかない円盤のため、地球から見て真横になったときと太陽に対して真横になったときには、見かけ上輪が消えたように見える現象が起こります。次に土星の輪の消失が見られるのは来年3月24日と5月7日で、それに向けて日に日に輪が針のように細くなっていく様子を見ることができます。


Nexstar Evolution 6-Jで撮影した土星
MZT824RF ズームアイピース使用
マイクロフォーサーズミラーレスカメラ
2024年8月3日撮影 
同時に撮影したMP4動画はこちら(7.4MB)
 また、12月8日(日)には、この土星が月に隠される土星食が起こります。詳しくはこちらのページで紹介しています。

 土星から空の高いところに目を移すと、天頂から東の空には秋の星座たちが見えています。「馬肥ゆる秋」のごとく、天頂付近に見えているのは、天馬ペガススの姿です。ペガススの四辺形は、おとなしめな秋の星たちの中では比較的わかりやすい星の並びです。ペガスス座には、先月のこのページで紹介した球状星団M15があります。

 このペガススの四辺形を手がかりに、他の星座たちも探してみましょう。 四辺形の西側(右側)の縦の辺をまっすぐ南のほうに、土星を飛び越して延ばしていくと、まわりに明るい星がないところにひとつだけ1等星を見つけることができます。この星がみなみのうお座フォーマルハウト(22光年)です。日本ではその名の通り「みなみのひとつぼし」などと呼ぶ地方もあります。このペガスス座とみなみのうお座の間にはみずがめ座があります。街明かりの明るい空では見つけることができませんが、少し空の暗いところに行くと、3〜4等星の星たちが点々と星座を作っているのがわかります。みずがめ座には、2023年10月のこのページで紹介した球状星団M2や惑星状星雲NGC7293があります。またフォーマルハウトの東(左)にあるちょうこくしつ座には、2022年11月のこのページで紹介したNGC253という銀河があります。

 一方、ペガススの四辺形の北東の辺から、明るい星が4つ、やや広い間隔で並んでいるのを見つけることができます。この付近がアンドロメダ座です。ペガススの四辺形とアンドロメダ座との接点の星は「アルフェラッツ」という星で、アラビア語で「馬の中心」という意味があります。星座絵に描かれた天馬ペガススの、ちょうどおなかの部分にあたる星なのです。

一眼レフデジタルカメラで撮影したM31
APS-C一眼レフ+135mm F2.5レンズ 15秒露出
富士山須走口五合目にて撮影 
nano tracker使用
 このアンドロメダ座には、有名なアンドロメダ大銀河M31があります。私達の太陽系がある天の川銀河の外側、距離にすると光の速さで230万年の距離にあるとされている銀河です。しかし、この距離は実のところだんだん遠くなっています(笑)。というのは、実際に銀河系とアンドロメダ大銀河が遠ざかっているわけではなく、観測技術の向上により、その距離がだんだん正確にわかるようになってきたためです。天体観測の技術は、まだまだ進歩の途中なのです。

 この銀河を望遠鏡で見てみると、左の写真のように、その両側に小さな銀河を伴っていることもわかります。私達の銀河系にも、日本からは見ることができませんが「大マゼラン銀河」「小マゼラン銀河」と呼ばれる小さな銀河系が伴っています。是非あなたの目で230万年のかなた(と考えられている)からの銀河の輝きを確かめてみてください!。

セレストロン Nexstar+での導入方法
「3」(Deep Sky)キー→
メシエ→「031」をキーパッドから入力

Sky-watcher Gotoドブソニアン
SkyExplorer SE-GTでの導入方法
「4」(メシエ)キー→
→「031」をキーパッドから入力

Meade オートスターでの導入方法
Deep Sky→Messier Object→
キーで「31」を入力

双眼鏡や天体自動導入でない望遠鏡での見つけ方はこちら


NGC891 アンドロメダ座銀河
Sky-watcher Goto Dob 10使用
APS-Cデジカメ一眼レフ 30秒露出
茨城県筑波山風返峠
て撮影
 もうひとつ、アンドロメダ座にある面白い形をした銀河としてNGC891を紹介します。光の速さでおよそ3000万光年の距離にあると考えられていて、空のきれいな場所で20cmクラス以上の望遠鏡を使うと、細長い棒のような形に見え、少し時間をかけて写真撮影すると、左の写真のように中心に暗黒帯を伴った面白い形を見ることができます。

 アンドロメダ座には、このほかにも2022年10月のこのページで紹介した二重星アルマク2008年10月のこのページNGC752など、双眼鏡や望遠鏡で見て楽しい天体がたくさんあります。

 さらにアンドロメダ座の北(左)には、小学校の教科書にも載っているカシオペヤ座も見えています。アンドロメダは、ギリシャ神話のカシオペヤの娘で、父はカシオペヤの西となりにいるケフェウス・夫となったのが東隣のペルセウス・・・という具合に、この季節の星座たちはひとつの神話でつながっています。もし興味のある方は、図書館やインターネットで調べてみてはいかがでしょう。そのペルセウス座とカシオペヤ座の中間付近には、2023年12月のこのページで紹介した二重星団もあります。

セレストロン Nexstar+での導入方法
「3」(Deep Sky)キー→
NGC→「891
」をキーパッドから入力

Sky-watcher Gotoドブソニアン
SkyExplorer SE-GTでの導入方法
「5」(NGC)キー→
→「891」をキーパッドから入力

Meade オートスターでの導入方法
Deep Sky→NGC Object→
キーで「891」を入力


一眼レフデジタルカメラで撮影した秋の星雲星団
APS-C一眼レフ+20mm F1.8レンズ→F2.5使用 1分露出
長野県野辺山高原にて撮影 
nano tracker使用
 この付近は天の川の中にあるので、双眼鏡や望遠鏡で見てみると、これ以外にもたくさんの星雲星団を見ることができます。左の写真は、その秋の天の川を撮影したものです。上の方を横に流れているのが天の川で、たくさんの星や星雲星団の中に、暗黒星雲が複雑に入り組んでいる様子も見ることができます。双眼鏡でこの付近を見ると、無数の星たちが輝いている様子を見ることができます。

 さらに東の空に目を向けると、空の中ほどに金色にとても目立って見えている星が目立って見えています。この星は木星です。木星までの距離は、光の速さで約40分かかりますが、太陽系最大の惑星で、その直径は地球の11倍もあるため、望遠鏡でも表面の模様が良く見えるます。木星をはじめとした太陽系の天体の大きさが解る図がこちらのページにあります。

 木星を望遠鏡で見ると、本体にある縞模様や、まわりをまわるガリレオ衛星と呼ばれる4つの衛星を見ることができます。これは、1610年にイタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡で木星を見たときに発見した衛星で、イオエウロパガニメデカリストという名前が付けられています。木星はその明るさと大きさから大神ゼウスのローマ神話での呼び名ユピテル(Jupiter=英語でジュピター)と呼ばれており、そこをまわる衛星には、ゼウスに仕えていたニンフなどの名前が付けられているのです。


セレストロン CPC1100-J撮影した木星
MZT824RF ズームアイピース使用
マイクロフォーサーズミラーレスカメラ
 その木星より低いところには、もう冬の星座も顔を出しています。木星の左下に赤っぽく輝くのはおうし座アルデバラン(65光年)です。その少し高いところには、昨年12月のこのページで紹介したプレアデス星団M45(すばる)が見えています。また、アルデバランの北(左)にはぎょしゃ座カペラ(42光年)が輝いています。ぎょしゃ座には、1月のこのページで紹介したM36M37M38の3つの散開星団があります。さらにその下からは、冬の星座の王者オリオン座ふたご座も見え始めています。
 さらに夜が更けて夜10時ごろ、東の空のふたご座より低いところに不気味に赤く輝く星が昇ってきます。この星が火星です。火星は、来年1月12日の最接近に向けて、急速に地球に近づいていて、今月の火星までの距離は光の速さで約8です。是非この機会に火星を観察して、日に日に大きくなる火星の様子をご自身の目で確かめてみてください。

 今月火星が輝いているのはかに座で、火星のすぐ近くには3月のこのページで紹介した散開星団M44プレセペがあります。


セレストロン CPC1100-J撮影した火星
MZT824RF ズームアイピース使用
マイクロフォーサーズミラーレスカメラ

 火星・木星・土星などの惑星たちは、そのまわりの星座の星々と毎日少しずつ位置関係を変えています。その様子を毎日スケッチしていくと、私たちの地球やこれらの惑星が、太陽のまわりをまわっていることが理解できるようになります。15世紀ポーランドの天文学者コペルニクスがはじめて唱えた地動説以後、世界中の天文学者が現在まで宇宙を見つめ続けて、現在も様々な角度から研究が進められています。そして2006年には、冥王星が惑星から除外されました。その太陽系宇宙の変遷をこちらのページにまとめています。

 このページで紹介している星雲星団や惑星の様子は、口径7cmクラスの望遠鏡から見ることができるようになります。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径7cmですから、充分見ることができます。是非あなたの目で確かめてください!。

●このコーナーより商品をお申し込みの場合、代金のお支払いはクレジットカード・Amazonアカウント・Yahoo!ウォレット・代金引換・銀行振込・郵便振替・コンビニ決済(NP後払い)・ショッピングクレジット(分割払い)がお選びいただけます。はじめてご利用の方や、決済方法など詳しいことをお知りになりたい方は、こちらのページをご覧ください。

惑星や星雲星団の観望に最適な望遠鏡ラインナップ
各マークについての解説はこちら
はじめての星空には、まずは双眼鏡!
はじめての天体観察に最適なお求めやすい双眼鏡。軽量コンパクトで女性やお子様でもお使いいただけます。
スターゲイズオリジナル FH-842K7C双眼鏡
¥9,900
当社おすすめの入門者向け天体望遠鏡
入門者向け天体自動導入望遠鏡の決定版!。手軽な価格と天体自動導入の便利さを両立したハイコストパフォーマンスモデル。
ケンコー Sky Explorer SE-GTシリーズ
¥79,200
お持ちのスマートフォンがあなたの見たい星を導いてくれる・・・。大口径10cmF6.5屈折望遠鏡搭載。ゲーム感覚で天体観測が楽しめる新しい発想の経緯台式天体望遠鏡
セレストロン StarSense Explorer DX102-J
¥82,500
老舗望遠鏡メーカーが総力を挙げて作り上げた天体自動導入望遠鏡 必要十分な導入・追尾精度を抜群のコストパフォーマンスで実現
セレストロン Nexstar SE-Jシリーズ
¥121,000〜
お持ちのスマートフォンやタブレットがコントローラーになる天体自動導入望遠鏡。大口径12.7cmシュミットカセグレン望遠鏡とのセットがお手頃価格で新登場
セレストロン ASTRO Fi 5-J
¥137,500
大口径望遠鏡を持ち運び可能にするドブソニアン式望遠鏡と最新の天体自動導入装置を組み合わせ、誰でも簡単に目標の天体が導入できる次世代の天体望遠鏡!
もっと遠くの宇宙を見たい もっときれいな写真が撮りたい
写真撮影に最適なドイツ型赤道儀に、高性能な天体自動導入装置をドッキング! 鏡筒を載せ変えて様々な用途に使用できます
セレストロン Advanced VX赤道儀
275,000
セレストロンの天体自動導入望遠鏡最新モデル 内蔵Wi-Fiでスマートフォンやタブレットから直接望遠鏡をコントロール! 至れり尽くせりのユーザーフレンドリーな望遠鏡 このクラスでいちばんのおすすめ商品!
セレストロン Nexstar Evolution-Jシリーズ
¥374,000〜
天文台級の望遠鏡を持ち運びできる大きさに!国際宇宙ステーションにも搭載されている本格派の天体自動導入望遠鏡

セレストロン CPC-Jシリーズ
¥605,000

この他にもいろいろな商品をラインナップしています。是非オンラインショッピングをご覧ください。

簡単アンケートにご協力下さい
このページの内容は おもしろかった ふつう おもしろくなかった
ためになった ふつう ためにならなかった
わかりやすかった ふつう わかりにくかった
今夜の星空を 見たいと思う わからない 見ないと思う
12月8日の土星食を 見たいと思う 見ないと思う それはなんですか?
望遠鏡や双眼鏡を 望遠鏡を持っている 双眼鏡をもっている どちらも持っている
どちらも持っていない    
ひとことどうぞ
このボタンを押しても、あなたの個人情報などは送信されません

このコーナーのバックナンバー
2024年 3月 4月 5月 6 7月 8月 9
2023年 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 24年1月 2月
2022年 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 231月 2月
2021年 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 22年1月 2月
2020年 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 21年1月 2月
2019年 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 20年1月 2月
2018年 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 19年1月 2月
2017年 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 18年1月 2月
2016年 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 17年1月 2月
2015年 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 16年1月 2月
2014年 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 15年1月 2月
2013年 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 14年1月 2月
2012年 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 13年1月 2月
2011年 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 12年1月 2月
2010年 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 11年1月 2月
2009年 3月 4月 5月 6月 8月 9月 10月 11月 12月 10年1月 2月
2008年 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 09年1月 2月
2007年 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 08年1月 2月
2006年 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 07年1月 2月
2005年 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 06年1月 2月
2004年 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 05年1月 2月
2003年 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 04年1月 2月
2002年 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 03年1月 2月
2001年 2001年春 2001年夏 10月 11月 02年1月 2月
2001年 2001年正月

トップページ 今月の星空 オンラインショッピング お支払い方法など スターライトキャラバン 会社概要